鈴木月瑠はこれらのものにあまり興味がなく、静墨と部屋を取ってゲームをしていた。
その古い医学書が競売にかけられた時、鈴木月瑠は目を上げて見た。
「これは競り人が少ないはずだから、手に入れやすいわ!」静墨もスマートフォンを置いて、鈴木月瑠の綺麗な横顔を見た。
鈴木月瑠はうなずいた。
古い医学書のような競売品は、医学を理解している人だけが競り合うものだ。
会場には名家の若者が多く、医学を学ぶ者は少なかったため、入札者は以前ほど多くなかった。
鈴木月瑠は少ない金額で、より深い医学知識を学び、それを活かして治療で稼ぐことができる。
ふむ……
彼女は本当に賢い子だ!
「この古医学書は中国晋の時代のもので、開始価格は三十万です。」
司会者の言葉が終わるや否や、鈴木月瑠は競り札を上げた。「四十万!」