高倉海鈴は藤原徹に誕生日プレゼントを送り終えると、ネットカフェを出ようとした。
手っ取り早くしようと思ったのか、高倉海鈴は以前墨野静に送った光る棒人間のスタンプを藤原徹にも送った。彼女は無意識のうちに、藤原徹がこういう変なものを気に入るかもしれないと思っていた。
でも送ってから、藤原徹からは何の返事もなく、彼女は少し不安になってきた。
高倉海鈴は、メールの返信通知が一切ない静かな携帯を見て口を尖らせた。なんて失礼な男なんだろう。
彼女は携帯をポケットに入れ、ネットカフェの出口に向かった。しかし、店の中央まで行かないうちに誰かに止められた。黄ばんだ歯を見せながら、うす汚い男が笑いかけてきた。「お嬢ちゃん、一人?一緒に遊ばない?お兄さんが案内してあげるよ」
そう言いながら、男は彼女の顔に手を伸ばそうとした。