第295章 謎の競売品

スタッフは出席者全員にオークションカタログを配布し、本日の出品物について説明を行いました。

控室で、高倉海鈴はカタログを開いて一瞥しました。中身のほとんどはジュエリーで、他に絵画や置物、楽器などもありました。

ただし……

「なぜミステリーアイテムがあるの?一体何なのかしら?」彼女は不思議そうに藤原徹に尋ねました。

藤原徹は一瞥して、淡々と答えました。「もうすぐ分かるさ」

彼がそう言うので、高倉海鈴はますます好奇心をそそられました。

しばらくして、彼女の携帯に山下涼介からメッセージが届きました。

「藤原徹さん、お兄さんも来てるから、会いに行ってきます。すぐ戻ります」

「ああ」男は頷きました。

高倉海鈴が出て行くと、藤原徹は冷たい声で言いました。「来ているなら、隠れていないで出てこい」