「藤原社長、私たちは皆グループの株主です。今日ははっきり申し上げますが、海鈴を呼び戻して会社を任せるか、さもなければ損を覚悟で株を売り払って、全員手を引きます!」
皆も同調して言った。「藤原涼介!彩芽のせいで会社は3億の資産を失ったんだぞ。どうやって私たちに補償するつもりだ?」
藤原涼介は青ざめた顔に無精ひげを生やし、頭の中は混乱していた。
彩芽と付き合い始めてから、すべてが変わってしまった。
彩芽は口では海鈴を狙っていないと言うが、やることなすこと全て海鈴を陥れようとしている。自分は人を見る目を誤ったのだろうか?
……
渡道ホール。
高倉海鈴が電話を切ると、執事が近づいてきた。「奥様、社長が今夜の木村社長の誕生祝いについて、一緒に行かれますかとお尋ねです。」
高倉海鈴は尋ねた。「こういうのは普通、前もって招待状が来るものじゃないの?どうして今になって?」