藤原明は疑問を抱いた。
八尾夢子は今回どうしてこんなに落ち着いているのだろう。バレることを全く恐れていない様子だが、もしかして材料を破壊した人は彼女ではないのか?
田村浩は八尾夢子の言葉を聞いて、表情が和らぎ、心の中の不安が徐々に消えていった。
いや...大丈夫だ、監視カメラは既に壊れているんだ。高倉海鈴が材料を破壊したことを証明できなくても、彼女の潔白を証明できる人もいない。それに高倉海鈴は新人に過ぎないが、自分は有名なデザイナーだ。二人の言葉を比べれば、当然自分の方が信憑性がある。
しばらく考えた後、田村浩も自信を持って頷いた。「もちろん同意します!材料を破壊した人は出場資格を剥奪され、全員に謝罪すべきです。」
高倉海鈴は微かに笑みを浮かべた。
田村浩は正論を振りかざした。「高倉海鈴、あなたが材料を破壊していないと言うなら、自分の潔白を証明する証拠はあるのか?私から見れば、あなたは口先だけが上手いだけだ!」