第456章 お前たちを閻魔様の元へ送ってやる!

山田莉央と藤原家の人々は、藤原徹が狂人になることを願っていた。そうすれば、彼は藤原家の当主としての資格を失い、藤原財閥の社長にもなれなくなるからだ。

かつて藤原徹は自分の本当の身分を知った後、陸田家を訪ねたが、陸田家は彼を認めようとしなかった。おそらく彼が毒に冒されることを知っていたため、陸田家も同様に彼の死を願い、自分の家族の名誉を汚さないようにしたかったのだろう。

今、山田莉央はさらに藤原家の傍系の人々を利用しようとしているのか?

高倉海鈴が部屋を出ると、奇妙な香りが漂ってきた。彼女は少し考え込んだ後、目に冷たい光を宿した。

この香りは幻覚を引き起こす薬物で、過剰に吸入すると幻覚が生じ、狂人になってしまう。

山田莉央がこんな薬物を手に入れられるなんて?

高倉海鈴はポケットから小さな瓶を取り出し、三つの薬丸を出した。自分で一つ飲み、振り返って藤原徹と高野広にそれぞれ一つずつ渡した。