第491章 か弱い病弱な妹を演じる

【真美姐が言っていた大切な人は俳優の青山博之?ちょうど青山博之が帰国して、高級ブランドモールで歌を歌って、しかも大切な人のためだと言っていたけど、もしかして二人は...】

【真美姉が'秋'の高級バッグショップで18個のバッグを買ったって聞いたんだけど、'秋'のバッグがどれくらいするか知ってる?1個で100万円以上するのに、18個も買うなんて太っ腹よね!】

【すごい!真美姉、お金持ちだから好き放題、2000万円以上使ったの?】

【それが何?久保真美は久保家のお嬢様よ。千葉の佐藤家を知ってるでしょ?実家の一番愛されている娘だから、2000万円なんて大したことないわ】

【羨ましい!久保家の嫡系のお嬢様で、金の匙をくわえて生まれて、両親に愛され、優しいお兄さんもいて、今は青山博之とも知り合いで、しかも青山博之のこの歌は妹に捧げたものだって。もしかして久保真美も青山博之の妹?】

【久保真美って噂の皆に愛される存在なの?目の当たりにしたわ!】

高倉海鈴は不機嫌そうに言った:「あなたが歌ったのは私に向けたものなのに、彼女がSNSに投稿したせいで、みんな彼女に向けたものだと誤解してる。久保家のお嬢様は自分の知名度も十分なのに、なぜこんな方法で話題作りをするの?」

青山博之は優しく笑って言った:「いいよ、SNSで説明するから」

高倉海鈴は手を振って、説明する必要もないと思った。今説明したら、ネット上でどんな反応になるか分からない。黙っているほうがいい。

しかも、みんなはすでに二人がモールで待ち合わせていたと思い込んでいる。青山博之が否定すれば、久保真美に逆に咬みつかれて、青山博之が思い上がっていると思われるかもしれない。

高倉海鈴は心に違和感を覚え、小声で呟いた:「なんとなく、あの久保家のお嬢様は...私に対して何か敵意を持っているような気がする」

藤原徹は目を伏せ、突然青山博之と視線を合わせ、二人は默契的に首を振った。何かを確信したかのように。

青山博之は笑って言った:「うちの海鈴はこんなに可愛いから、久保真美は嫉妬してるんだよ。気にすることないよ、部外者のことで悩む必要はない」

「海鈴、今回の帰国は、ある監督から映画出演の依頼があってね。脚本も良さそうだから、君にも一緒に出演してほしいんだ」

...

帝京の青山家。