第543話 商売は商売、人も幽霊も歓迎

陸田進は玉のように温和な笑みを浮かべながら、十数人を従えていた。

藤原明は暗い表情で、小声で呟いた。「歓迎できない……」

「商売なんだから、人であれ幽霊であれ、関係ないでしょう」高倉海鈴が先に口を開き、嘲笑的な笑みを浮かべた。

「みんなお客様だから、もちろん歓迎しないとね。商売に好き嫌いは禁物よ。徹、そうでしょう?」

八尾夢子の笑顔が固まった。

藤原明は強気に同意した。「義姉さんの言う通りです。私は商売人ですから、相手が誰であろうと、お金を払ってくれれば構いません。ですから、皆様ようこそ」

八尾夢子は藤原明を無視し、直接高倉海鈴の側に歩み寄った。

「海鈴、この馬を私にくれない?」

藤原明は即座に怒り出した。「夢子姐、うちの牧場は小さいけど、千頭以上の馬がいて選び放題なのに、なぜ海鈴の馬にこだわるの?デザインコンテストでやったことを忘れたの?まだ海鈴の前に来て嫌われることするの?うんざりしないの?」