第586章 身分も株式も欲しい

夏目彩美は真珠の糸が切れたように涙を流し、「お母様!早く止めてください!海鈴は私の娘で、真美も私の娘なんです。二人とも可愛くて仕方ないんですが、海鈴はもう一番辛い時期を乗り越えて、姉の遺産も手に入れたのに、どうして...真美と争う必要があるんでしょうか?」

「海鈴は外で辛い思いをしたんです。これからは大切にしますから、真美を叩かないでください!」

「海鈴が実の娘だということは分かっています。私も彼女を大切にしたいんです。でも真美も私の可愛い子なんです。真美に辛い思いをさせるなんてできません。もし海鈴を大切にしたら、真美はどうなるんですか?彼女に何の落ち度があるというんですか?」

「真美とは血のつながりがないんです。もし私が彼女を大切にしなければ、この家での彼女の立場はどうなるでしょう。だから彼女の味方をせざるを得ないんです。」