第947章 謝罪を受け入れない

「当初二家が婚約を結んだ時、小夜子はまだ幼すぎたので、私は彼女に告げませんでした。ただ意図的に山崎若旦那と接触させましたが、二人は合わず、いつも喧嘩ばかりでしたので、兄妹として過ごさせることにしました。後に小夜子は誰かから自分に婚約があることを聞きましたが、相手が誰なのかは知らず、ただ婚約者に忠実でありたいと思い続けていました。」

「私は秋と藤原家が婚約を結んでいることを知っていました。私の欲深さから、孫娘を藤原社長に嫁がせたいと思い、小夜子に彼女の婚約者は藤原社長だと告げました。これは全て私の過ちです。小夜子は最初から最後まで私に騙されていたのです!」

夏目城は悲痛な表情で語り、会場は一瞬静まり返った。この件は本当に夏目小夜子とは無関係なのだろうか?当時二家が婚約した時、夏目小夜子はまだ無邪気な子供で、婚約のことを知らず、祖父母も彼女に告げなかった。彼らが藤原社長に取り入るために、意図的に夏目小夜子を騙した可能性もある。