第055章 目利き

(表紙を変えました。画像は私が選んだもので、残りはある土豆超神さんが周点で一位を取ってくれた方に手伝ってもらいました。かっこよくないですか?昼間にまた変えましょう。――)

陳二狗はこれからもそのアーチェリークラブに通うことを決めた。これは本を買った後の二番目に大きな出費になるだろうが、無駄な出費とは思えなかった。弓を手にすると、まるで白熊と黒チャカルと富貴を連れて山に入るような感覚があり、とても実感があって、心が空っぽになることはなかった。アーチェリークラブを出ると、あの牛角弓のことを思い出した。黒チャカルと共に張家寨に置いてきたそれは、隣人の張家の兄弟が家を守ってくれているので、何か問題が起きる心配はなかった。陳家は張家寨で貧しいことで有名だし、それに黒チャカルが門前に座っているので、誰も物を盗みに来る勇気はないだろう。あの牛角弓の由来は少し曖昧だった。記憶では、子供の頃、骨と皮ばかりの老人が遠路はるばる張家寨にやってきて、驚くほど大きな水牛の角を持って、直接祖父の手に渡し、水も飲まずに村を去っていった。その日、いつも気が狂ったように振る舞っていた祖父は珍しく酒を飲んでも暴れず、村中を驚かせたその牛の角を抱えて門前の切り株に座っていた。

それは夕陽が大地を黄金色に染める黄昏時で、日が西に傾き歳月に打ちのめされた老人と、珍しい牛の角が、無言で向かい合っていた。

これが陳二狗の幼年期に残された、その老人についての数少ない温かい情景の一つだった。

最後に老人は二年以上かけて、後に富貴と運命を共にすることになる牛角弓を作り上げた。まさに富貴のために作られたかのようで、富貴だけがその弓を満月まで引くことができた。陳二狗が大きくなって、張家寨を出て振り返ってみると、村の一番高いところに立って『覇王別姫』を歌うのが好きだったあの狂った老人は、狂気ではなく、寂寥感を漂わせていたのだと分かった。

墓碑に名前すら刻むことを拒んだその老人は、とても静かに一生の栄辱を一握りの黄土と一基の墓に委ねた。