第28章 転機

陳圓殊が老太爺と呼ぶ諸葛老人は、部屋を出る前に陳二狗に一言残した。「二度目の閉関の前、一人の若い在家の僧が私のような老道士にある言葉をくれた。今日はそれをお前に伝えよう。道の髄と仏の真理は同じだ。無用の功は、ただの平凡な日常にある。大小便をし、服を着て食事をし、眠くなれば横になる。小事に道を得、小人に仏を成す」

陳二狗はその意味をおおよそ理解したが、心は動かなかった。一つには張三千が連れて行かれたことは、富貴が部隊に行くのと同じように、生き別れ死に別れのようなものだった。また、諸葛老人の言葉は余りにも玄妙で、陳二狗に最も不要なものと言えば、張家寨の狂人老人が一生喋り続けた戯言だった。これらの言葉は、どんなに金言であっても、陳二狗の手に渡り心に留めても金にはならなかった。彼が最も必要としているのは権力と金、そして女性だと考えていた。