第35章 出世(1万8000字)

陳二狗が一箱の煙草を吸い切り、二皿のフルーツを平らげた頃、ようやく11時頃になって魏夏草が階段を降りてきた。以前、魏の端公が家族全員は夜12時までに帰宅しなければならないというルールを定めていたため、魏の端公が生きていた頃、魏夏草はそれをよく守っており、これからもより一層守っていくつもりだった。

今回も彼女は後部座席に座り、ずっと目を閉じていた。鐘山ゴルフビラ団地に入ってから初めて目を開け、窓を開けて外の夜景を眺めながら、独り言のように呟いた。「善人には善報が、悪人には悪報があるというのは嘘だわ。どうして私たちの家族に限って、それが本当になってしまったの?害虫は千年も生きるというのは本当なのに、どうして父さんに限って、それが嘘になってしまったの?」

陳二狗は返す言葉もなかった。この疑問は彼も抱いていたものだった。おそらくこの深遠な難題は諸葛清明のような老仙人でなければ答えを出せないだろう。