朝の最初の光が、巨大な蛇の死骸に照り映え、鱗に金色の輝きを纏わせていた。
金属の戦靴が蛇の頭を踏みつけ、強く踏み込んだ。
残された竪瞳がわずかに動いたように見え、まるで次の瞬間にも起き上がりそうだった。
「この畜生め……死んでもなお人を驚かせる。古より蛇性最も長しとは、まさにその通りだ!」
令狐山は唾を吐き、方夕の方を見た。
約束通り、この蛇蛟の全ての素材は相手のものだ。
方夕は今、体裁など気にせず、多くのバケツを持って蛇蛟の血液を集めており、作業をしながら口の中で呟き続けていた。「もったいない、もったいない……」
方夕は先ほどの戦場に散らばった蛇蛟の鮮血を見て、心が痛んだ。
これは一階上品の妖獸の鮮血で、しかも蛟龍の血脈を持っているのだ!
蛟龍の血脈は極めて薄く、抽出もできないが。
しかし陳平のような符術師に持っていけば、きっと目を血走らせるだろう!
これは最高級の符墨を調合する霊材なのだ!
符術師だけでなく、丹術師にとっても大いに役立つはずだ。
「当たりだ、当たりだ……」
まずは蛇血を集め、次に蛇皮、蛇肉……
「この蛇骨と蛇牙は錬器に使え、上品法器の原材料だ。そして蛇鱗は完全に上品の靈甲を作ることができる……」
方夕が大まかに計算すると、めまいを感じるほどだった。
この蛇妖は、品階も大きさも、彼が出会った中で最高のものだった。
総合すると、少なくとも千個の霊石の価値があるだろう!
彼は蛇の腹を切り開き、蛇の胆を取り出し、さらに注意深く探したが、突然ため息をついた。
「若者よ、何を探しているのかな?」
令狐山が近寄り、好奇心に満ちた表情で尋ねた。
「聞いたことがあるのですが、蛇蛟の類は、体内に內丹を宿すことがあるそうで、でも見つかりませんでした……」
方夕は血まみれの手を見ながら、ため息をついた。
実際、內丹を凝結できる妖獸は、ほとんどが三階以上の大妖で、もし越國に現れれば、必ず血雨腥風を引き起こすことだろう。
それ以外では、天賦の才能を持つ二階妖獸だけが、妖丹を持つ可能性がある——これもまた価値は計り知れない!
残念ながら、この蛇蛟はたった一階で、內丹はなかった。