「あの妖魔の木は、大涼のような靈氣の薄い地でも成長できるから、霊脈にはあまり要求がないはずだ……」
「そして、血肉を吸収することで、成長も早い。一日一日と変化していく……」
「これは『天地靈根』と呼べるのだろうか?」
今の方夕は妖魔の木に対して何もできないが、彼の収納袋には以前木人を倒した時に手に入れた灰色っぽい種子が三つあるのだ!
そのことを理解していたからこそ、方夕は少し興奮していた。
もし後天靈身を修練できれば、彼の下品霊根の資質でも、道を極められる可能性があるかもしれない!
だから彼は萬海樓での全ての行動を演技していたのだ。
宋青が芝居を打ちたいなら、付き合ってやればいい。
どうせ相手は最初から悪意を持っていたのだから、この恨みは忘れない。
「しかし、これで数年かけて集めた妖獣素材が全てなくなってしまった……大涼に仕入れに行かなければ……」
八大妖王、特に首領である蛟龍王に対して、方夕は長らく狙いを定めていた。
青竹坊市を出ると、すぐに数道の視線を感じ、心の中で冷笑した:
「さすがは最も混乱した闇市だ。人を殺して宝を奪うのも産業化しているとはな……」
しかし方夕は少しも恐れなかった。
今の彼は真罡武聖であり、宗師級の真剛外放は完全に法器の攻撃を防ぐことができる。
真罡が尽きるまでは、防御力は比類なき強さを誇る。
これは練體三段の體修行者に匹敵する力だ。他の修行者の手段と組み合わせれば、練気期後期修行者とも十分に戦える!
方夕が驚いたのは、これらの視線が彼を追って間もなく散っていったことだ。
そして青竹山の範囲を離れるまで、劫修行者に遭遇することはなかった。
「これは……青竹會が表面上の秩序をよく維持しているからか?」
「それとも私が貧相に見えて、奪うものが少ないと思われたのか?」
これは良いことだ。
そのため方夕はすぐに速度を上げ、青竹山の範囲から遠く離れた。
嘉合城の外。
ある荒れ山の中で、方夕は上品法器の金蛟劍を操って岩山を切り刻み、強引に洞府を作り出した。
さらに巨石を運んできて洞府の入り口を塞ぎ、護身符を一枚貼った。
これら全てを終えてから、方夕はようやく長い息を吐いた。
今回の青竹山市場への訪問は、少々軽率だった。
しかし、まさかこれほどの収穫があるとは!