放課後。
雨宮由衣はため息をつきながら寮に戻った。
やっと庄司輝弥を落ち着かせたと思ったのに、こんなことになるなんて!
今はまだ試用期間中だから、むやみに断れない。だから庄司夏に自ら降板を申し出させるしかない。
うーん、明日は甥っ子に「サプライズ」をプレゼントしてやろう。秘蔵のメイクアップもまだ披露していないしね!
雨宮由衣は人をからかう計画を密かに練りながら、着替えを持ってバスルームに入った。
メイクを落とし、熱いお風呂に入ると、全身が生き返ったような気分になった。
「わぁ〜私が見たあの美人は誰かしら〜鏡の前に立っている私自身だったのね〜首に巻かれている冷たいものは何かしら〜私の金のネックレスは2000円以上もするのよ〜私は毎日神様に感謝してるの〜毎朝目覚めるたびに感謝の気持ちでいっぱい〜そして自然と自分を愛してしまうの〜そう、私には他の誰も必要ないの〜〜〜」