第16章 良心は痛まないのか?

翌朝。

雨宮由衣は自然に目が覚めるまでぐっすりと眠った。

そして、今日のメイクを考え始めた。

実は、以前の派手なメイクは彼女を苦しめたものの、それは彼女の保護色でもあり、多くの面倒を避けることができた。そうでなければ、学校にも行けなかったかもしれない。少年少女が恋に目覚める高校時代、素顔で過ごせば、男子生徒から告白されるだけで終わってしまうところだった。

せっかく人生をやり直せたのだから、すぐにでも本来の自分に戻りたい気持ちはあったが、慎重に考えた結果、十分な力を持つまでは、これらの忍耐は必要だと分かっていた。

そこで、雨宮由衣はいつもの目を疑うようなメイクを施し、ついでにキラキラした緑色のウィッグをかぶった。

雨宮由衣が階下に降りると、庄司輝弥の姿は見えなかったが、その代わり林翔太がまた今日もいた。