第98章 最後まで責任を持つ

そのとき、小講堂の入り口から突然「二宮先生が来た!」という声が上がった。

案の定、入り口から二宮晴香が入ってきた。その横には、先ほど二宮晴香に連名の書類を届けた藤原雪の取り巻きの一人がいた。どうやら、状況がおかしいと気づいて藤原雪に派遣され、援軍を呼びに行ったようだ。

一瞬にして全員がほっと息をつき、雨宮由衣もすぐに立ち上がった。

気のせいかもしれないが、彼女が立ち上がった瞬間、庄司夏の顔に邪魔されたような不満げな表情が一瞬浮かんだように見えた。

二宮晴香は連名の抗議書を手に持ち、非常に苛立たしげな表情で雨宮由衣を一瞥した。「雨宮由衣、どうしていつもあなたなの!いったいどれだけ面倒を起こせば気が済むの?」

そう言って皆の方を向き、「みんなの意見は確認しました。公平を期すために抽選で決めたのですが、今の状況ではより大きな問題を引き起こしています。最近の練習がうまくいっていないと聞いていますし、クラスのイメージも考慮して、白雪姫の配役を改めて選び直すことにしました。みなさん、異議はありますか?」