第178章 彼と互角になれるほど強くなる

「うん、もう十八歳だから、お酒は飲めるの……」江川麗子は弱々しく言った。叱られることを恐れているようだった。

「今どこにいるの?」雨宮由衣は心配そうに尋ねた。

「湖のそば……」

「学校の小さな湖?」

「うん……」

雨宮由衣は頭を抱えた。「そんな酔っ払った状態で、うっかり湖に落ちたりしたら大変よ!早く寮に戻りなさい!」

この素直な子ったら、リラックスしなさいと軽く言っただけなのに、本当に真に受けちゃうなんて!

「でも私……道に迷っちゃって……」

雨宮由衣:「……」

もう、お嬢様ったら、自分の学校で迷子になるなんて。

「しょうがないわね。その場所で動かないでいて。誰かに電話して迎えに行かせるから。」

雨宮由衣は江川麗子に何度も念を押してから、風間川治に電話をかけ、小さな湖のそばにいる江川麗子を探してくれるよう頼んでから、電話を切った。