第312章 調教モード開始

ライトが設置され、等々力辰もカメラの前に立った。

雨宮由衣は向かいの椅子に座り、静かに待っていた。

すぐに、3分の準備時間が過ぎた。

雨宮由衣:「時間です。」

等々力辰の瞳に一瞬の動揺が走り、慌てて口を開いた。「生まれながらにして罪悪、なんという生まれ...生まれ...」

おそらくまだカメラに慣れていないせいで、等々力辰は一文を言っただけで詰まってしまった。

雨宮由衣は眉をひそめ、「もう一度。」

等々力辰は脇に下ろした拳を握りしめ、深く息を吸って、再び始めた。

「生まれながらにして罪悪、なんという生まれながらにして罪悪...私は皆様と...」

続けようとした時、雨宮由衣は彼の言葉を遮った。「表情が硬すぎる。演じ直せと言ったのであって、台詞を読み上げろとは言っていない。もう一度。」

等々力辰の顔色が少し青ざめ、軽く目を閉じて状態を整え、そしてまた口を開いた。