第305章 私が浮気?

翌朝。

雨宮由衣が目を覚ますと、すでに清潔なパジャマに着替えられており、かぶっていたウィッグも外されて、女の子の姿に戻っていることに気づき、驚いて飛び起きた。

昨夜は酔いつぶれて、何が起こったのか全く覚えていない。橋本羽とプールパーティーに行ったことだけは覚えている。

まさか、橋本羽に正体がバレたのではないだろうか?

雨宮由衣は急いでスリッパを履いて寝室を飛び出した。そして……

リビングでコーヒーを飲んでいる庄司輝弥を見つけた……

庄司輝弥だと分かった途端、雨宮由衣は大きくため息をつき、心臓がようやく落ち着いた。

「ねぇ、出張で帰って来られないはずじゃなかったの?やばい、もうこんな時間、会社に行かなきゃ……」雨宮由衣は時間が遅いことに気づき、慌ただしく身支度をしながら尋ねた。