第352章 お前に関係ない

「お前……」雨宮靖臣は言葉に詰まった。

「もういいわ、今日は久しぶりに家族が揃ったんだから、喧嘩はやめなさい!」二宮美菜は兄妹がまた喧嘩を始めたのを見て、急いで取り持った。

雨宮靖臣は怒りを抑え込み、うつむいたまま酒を飲み続けた。

この時、宴会は既に半ばまで進んでいた。

雨宮望美はマイクを持って壇上に立ち、堂々と歓迎と祝寿の言葉を述べ、その姿には生まれながらの気品と優雅さが漂っていた。

雨宮昇二夫妻と老夫人が大雪で予定通りに戻れなかったため、この盛大な宴会は最初から最後まで雨宮望美が一手に取り仕切り、すべてが整然と進行し、主客ともに満足していた。

来賓たちは雨宮望美に賞賛の眼差しを向けていた。「さすが雨宮家の二老に最も可愛がられた孫娘だ。若くして既に当主夫人の風格がある。こんな賢妻を娶れる男は本当に幸せ者だ!」