「……!!!」
何てこと!?
後ろのドアにいる二人を見た瞬間、雨宮由衣は雷に打たれたかのように凍りついた。
橋本羽のイケメンな顔はパレットのように七変化し、等々力辰の真っ白な顔は激しい風に吹かれた白い花のよう……
三人の目が互いに見つめ合い、大きな目が小さな目を見つめる。
空気が不気味な静寂に包まれた。
「これは……説明させて……絶対に誤解だから……」
橋本羽は彼女の足を見つめた。
雨宮由衣は下を向いて確認し、慌てて庄司輝弥の脇腹に押し付けていた膝を下ろした。
「とにかく、あなたたちが考えているようなことじゃないの……」
橋本羽は今度は彼女の手を見つめた。
雨宮由衣は熱い芋でも触ったかのように、庄司輝弥の襟元を掴んでいた手を慌てて離した。
「あのさ、等々力辰、橋本先輩が証人になれるから!」雨宮由衣は橋本羽に助けを求めるような目線を送った。あの子がどれだけ驚いているか見てよ。