えっと……
つまり……
彼女は砂糖漬けよりも甘いってこと?
雨宮由衣は男の膝の上に座り、意外そうに振り返って彼を見つめた。庄司輝弥がこんな恋愛センスを持っているなんて驚きだった。
死期が近いからかしら?
なんだか最近の庄司輝弥は……優しくなった気がする……
雨宮由衣がそう考えていると、庄司輝弥は彼女を抱きしめたまま、電話を受けた。
電話の相手の話を聞いた後、無表情で言った。「法執行機関に送る必要はない。竜潜山に捨てろ」
竜潜山は郊外の無縁墓地だ……
雨宮由衣はそれを聞いて、顔が曇った。
こんな雰囲気のいい時に、空気を読めないの?
恋愛センスなんて、やっぱり幻だったわ。
……
寝る前に、雨宮由衣はいつものように芸能ニュースをチェックしていると、宮本旭の名前が話題を席巻していることに気付いた。