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寶石都市。

廢墟區域。

香楠の木の芳しい香りが漂う森の中。

エーテル喰竜の群れが次々と押し寄せてくる。

しばらくすると。

彼らは一斉に「六虛遊気」の下で命を落とした。

香楠の木から抽出した香りのおかげで。

ロジャーは蚊取り線香のように、両手の気穴を開き、気の流れを放出しては引き戻す。

一往復の間に。

数多くの魔物の命を奪った。

この効率は決して低くはない。

しかしエーテル喰竜の膨大な数に比べれば、焼け石に水のようなものだった。

一時間前。

ロジャーは木の梢に立って周辺を見渡した。

目に入ってきたのは空を覆い尽くすエーテル喰竜の群れだった。

彼らは蝗の群れのように、急増したエーテル、特に人類を異形化させるエーテルを貪欲に吸収していた。

最初は。

エーテル喰竜の大量出現は地上の住民たちに恐怖を引き起こした。

しかしすぐに。

皆は驚きの発見をした。この魔物が魔の潮に対抗し、異形化の確率を下げる手助けをしてくれるのだと。

これに人々は喜びの涙を流した。

しかしそれも束の間。

この喜びはすぐに恐怖と悲しみへと変わってしまった!

「異形體」を飲み込んだエーテル喰竜は極めて攻撃的になり始めた。

彼らの体は大きくなり、レベルは上がり、数も目に見えて増加していった!

ロジャーは二匹のエーテル喰竜が互いに戦い始めるのを目撃した。

最終的に一方が勝利を収めた。

勝者は敗者の死体を食べ、一段階の進化を遂げた。

その名前も「エーテル魔竜」に変わった。

エーテル魔竜は2環の魔物で、体格は元の二、三倍になった。

それは凶暴な無人機のように、周囲のあらゆる生物や建造物を攻撃し始めた。

気の毒なのは地上の住民たちだ。

魔の潮という大災厄を逃れたと思ったのに、今度はこんな恐ろしい魔物に直面することになるとは!

これに対し、ロジャーはできる限りのことをした。

彼はそのエーテル魔竜を倒したが、より多くのエーテル魔竜の誕生を止めることはできなかった。

そして実戦の中で。

彼は満腹のエーテル竜でさえ香楠の木の香りに致命的な魅力を感じることを発見した。

そこでこれを拠点として、周辺の魔物を全て引き寄せようと試みた。

「できるだけ多く倒すしかない!」

データパネルでは。

進捗バーが急速に上昇していく。

六虛遊気が狂ったように稼働する。

この夜。

ロジャーはエーテル喰竜3600匹を斬り殺した!

しかし激しい魔の潮の下で。

エーテル喰竜の繁殖速度はますます速くなっていった!

……

半月後。

相変わらず人気のない廢墟區域。

轟という音とともに。

体長十四メートル、体高三メートルの魔物が轟然と倒れた。

ロジャーの姿は清風のように周囲を掠め、両手は花間を舞う蝶のように翻った。

粉碎掌の連続した打撃の下。

この魔物はついに完全に討伐された!

……

「エーテル暴竜1匹を倒しました。累計エーテル喰竜討伐数40491匹」

「39XPを獲得しました」

「神経反射速度が微かに上昇しました」

……

ふう。

傍らの崩れた建物を見ながら。

ロジャーは長く息を吐いた。

側にいる屈強な部下たちも相当疲れていた。

このエーテル暴竜を倒すために、彼らは相当な苦労をしたのだ!

まず餌で空から誘い出し。

そして部下たちが一斉に押し寄せ、蠻力で地面に押さえつけた。

そしてロジャーが長く溜めていたスライディングで大きなダメージを与えた!

粉碎掌でとどめを刺した。

この戦いを経て。

関連する進捗バーは既に40%近くまで達していた。

しかしロジャーの顔には少しの喜色も見えなかった。

なぜならエーテル喰竜の進化がますます速くなっていたからだ!

互いに飲み込み合うことで、彼らは一連の進化を遂げた。

最低レベルのエーテル喰竜から、2環のエーテル魔竜、そして3環のエーテル暴竜へと。

この魔物はますます恐ろしくなっていった!

そしてこの過程で。

彼らの気に対する抵抗力もますます強くなっていった。

喰竜は気に触れただけで死ぬ;

魔竜は五、六秒ほど暴れることができる;

暴竜は既に実質的な外殻を形成し、極めて強力な飛行能力を持っていた。

粉碎掌が届かない時は。

人々に引きずり降ろしてもらってからスライディングするしかなかった。

……

「魔力豊度が下がっている。」

「第一波の魔の潮は過ぎ去ったが、第二波が来る時はどれほど凶暴になるのか分からない。」

ロジャーは手の中の温度計のような道具を見つめた。

その上の数字は昨日の260から140まで下がっていた。

この過程に伴い。

エーテルドラゴンたちの活動も減少していった。

高レベルのエーテルドラゴンは全て透明化の能力を身につけ、魔の潮が弱まった時期に潜伏を選んだ——

これは実は良いニュースではなかった。

彼らが再び現れる時、どんな進化を遂げているか誰にも分からない。

手の中の豐度計を見ながら。

ロジャーは思わず空を見上げた。

空は暗雲に覆われ、真理の山がかすかに見えるだけで、六つの浮島さえはっきりと見えなかった。

地上がこんな状態になっているのに。

真理協會の偉い方々はまだ動じる様子もない。

「莎爾はどうしているだろう。」

彼の脳裏に突然そんな考えが浮かんだ。

……

魔力豊度は継続的に低下した。

魔の潮発生から十八日目には、ほぼ以前と同じレベルにまで下がった。

地上ではもはやエーテルドラゴンを一匹も見かけなくなった。

生存者たちは家から出て祝い始めた。

しかしロジャーは部下たちを連れて廢墟區域のダンジョンに潜り込んだ。

……

寶石都市の廢墟區域は非常に危険な場所だった。

管理が厳しかった時期には。

上級職業者のみが入ることを許可されていた。

この地のダンジョンは数多く、多くの世代の遺跡が埋もれている。

その中でもタレン時代のものが主である。

エーテル学会が残した遺跡は、すべて真理の山に収められた。

先の浮島での日々において。

ロジャーは莎爾のルートを通じて多くの書物を借り、廢墟區域についてある程度の理解を得た。

廢墟區域は上下二層に分かれている。

上層には大小十九のダンジョンがある。

基本的に七割八分は開発されている。

これらの遺跡からは多くの武術の秘伝書が出土した。

それらは寶石都市「新區」に根を張る武術家たちを生み出した。

かつてアランが得た平沙派の伝承も、上層區域のあるダンジョンから出たものだ。

しかし慎重な研究の結果。

八さんから貰った地図と照らし合わせ、ロジャーは清泉宗の本拠地がより危険な下層區域にあると推測した!

エーテルドラゴンたちが少し収まっている今を。

自分の宗門を見に行く機会と捉えた!

……

究極のハンターと第六感を手に入れた今となっては。

どんなに複雑なダンジョンもロジャーを悩ませることはできない。

魔の潮の発生後。

普段は人が多い上層區域も空っぽになっていた。

ロジャーは順調に突き進んでいった。

道中の魔物は部下たちが片付けてくれた。

唯一のハプニングは。

上層と下層の境界で、異形武術家と遭遇したことだ!

その者の首には分厚い肉瘤が生えており。

両目は混濁して生気がなく、人を見るや否や牙をむき出して襲いかかってきた。

ロジャーは心の中で溜息をつく。

ふっと二歩前に出ると、「異形武術家」の目の前に現れた!

これこそが隱密俠レベル32のスキル:

縮地の術!

……

「縮地の術(177):肉眼で見える範囲内で、あなたの一歩の実際の移動距離は通常の277%となる」

……

これは非常に有用なスキルだ。

例えば今。

ロジャーは「縮地の術+膝当て+開山拳」のコンボで、すでに正気を失ったこの同業者を送り出した。

……

「異形武術家を1体倒した」

「1ポイントのXPを獲得した」

「義侠値が-10された」

……

「えっ?」

ロジャーは首を傾げた。

そして。

……

「武術家を1人倒し、新しいマイルストーン:殘害同門を獲得した」

「殘害同門:武術家は武術家を殺さず、まして同門の兄弟をや」

「称号:内輪もめの達人(味方ユニットへのダメージ+50%)」

……

「まさか清泉宗の弟子だったとは。」

ロジャーは驚いた。

望氣術で確認すると、この異形武術家は確かに清泉宗の武術を1つ習得していたが、完全な伝承は受けていなかったようだ。

さもなければ、「気」の保護があれば、異形の魔物に成り下がることはなかったはずだ。

これに対して。

ロジャーはただ軽く溜息をつくしかなかった。

部下たちに風水の良い場所を探させ、この同門を埋葬した。

その後、地図の指示に従って上層區域の最下部へと向かった。

そこには底なしの地下湖があった!

湖水は冷たく深く。

さらに深海領域の禁制のようなものが存在していた。

これが大多数の冒險者の深部への進入を阻んでいた。

真理協會の者たちでさえ、ここで何度も躓いたという。

ロジャーは黒棺を降ろし、部下たちは察して中に入り、ガーゴイルは吠えながら続き、そして慣れた様子でロジャーの懐に潜り込んだ。

一連の部隊収容の動作の後。

湖畔にはロジャー一人だけが軽装で残った。

そこで彼は避水珠を取り出した。

その表面を二重の密閉された絹で包んでから、口に含んだ。

ぽちゃんという音。

ロジャーは水に入った。

水しぶきは非常に美しかった。

……

湖水は深く冷たい。

しかしロジャーには避水珠の保護があり、魚のように自在に泳げた。

第六感を頼りに。

彼は高レベルの魔物と思われる数体の領域を上手く避けた。

最終的にどんどん深く潜っていった。

潜降の過程で。

ロジャーは多くの陶磁器や彫像を目にした。

すべて間違いなくタレン様式のものだった。

多くの発光する水藻が付着していた。

とても美しい光景だった。

「地図によるとこの方向のはずだ。」

ロジャーは巧みに假山を泳ぎ越え。

深い洞窟に潜り込もうとした。

その時、データ欄に変化があった。

……

「第六感:スターシップポッドを発見した」

……

ロジャーの心が動いた。

假山の方へ手を伸ばす。

水藻の塊を掻き分けると、奇妙な標識が目の前に現れた。

標識の下には、小さくない箱があった。

ロジャーはガーゴイルを呼び出してそれを飲み込ませた。

そして躊躇なく隧道の奥へと泳いでいった。

……

一時間後。

小さな湖のほとりで、ロジャーが水面から現れ、ぺっと辟水珠を吐き出した。

……

「ヒント:清泉宗道場(本部)を発見した」

……

石小剛は大人しく黒棺とスターシップポッドを吐き出した。

ロジャーはポッドの周りを一周し、しばらく考え込んだ後、最終的に射手ライセンスを取り出し、側面の凹みで試しにスキャンしてみた。

次の瞬間。

ポッドが自動的に開いた。

太くて大きなものが露出した。

……

「ヒント:スターシップ・プリズムキャノンを発見した」

「新職業:スターシップガンナーを獲得した」

……