「剣仙」ロジャーは確実に上級へと進むだろう。
かっこいいだけではない。
この職業は超凡の後に氣功師のダメージ面での欠点を補うことができるからだ。
命の剣にとって。
攻撃距離は非常に重要な要素となる。
これにより。
ハーピーの運命は決まった。
道義的に言えば。
ロジャーは自分のやったことに問題はないと感じていた。
どうせ向こうが先に手を出してきたのだ。
自分は正当防衛をしただけだ!
……
その後。
ロジャーは細い山道を進み続けた。
道中。
彼は多くの「怠け根」を収穫した。
また、大小様々な年齢のハーピーたちと深い交流を持った。
交流の結果はロジャーを非常に喜ばせた。
ハーピーもまた単純な魔物の一種だった。
ロジャーが対空手段を持っていないふりをすれば。
彼女たちは崖に近づき、弓矢や魔法の命中率を上げようとする。
そしてその行動が、しばしば彼女たちの命取りとなった。
羅傑様の旱地拔蔥は本当に効果抜群だった!
わずか三時間で。
「コーンズの胃袋」はハーピーの羽毛で一杯になった。
鋭い爪や、その他の戦利品も数多く手に入れた。
その間に。
ロジャーはエリートモンスターも一体倒すことに成功した。
相手は特技を落とさなかったものの。
その巣の中で、ロジャーは光り輝くエロ本を見つけた。
それは『寶箱の契約』という素晴らしい本だった。
『角魔契約』と同様に、『寶箱の契約』も契約師専用のアイテムだった。
この本から得られる知識によって。
契約師は様々な寶箱の怪物郷を召使いとして召喚できるようになる。
どの段階においても。
「寶箱の怪物郷」は有名な釣り用の神器で、ガーゴイルよりも便利だった。
そして特定の場面では。
この生物は驚くべき効果を発揮することができた。
ロジャーは満足げにエロ本を手に入れた。
それ以外にも。
彼はハーピーの巣から良質な弓矢と温かい魔法の巻物をいくつか見つけた。
「卵がないのが残念だな」
ロジャーは少し残念そうにハーピーの巣から退出した。
前方の道はさらに狭くなっていった。
怠け根の数も増えていった。
しかしロジャーはこれ以上進むつもりはなかった。
これまでの道のりで。
彼が出会ったのは単独のハーピーばかりで、対処するのは比較的楽だった。
さらに奥に進めば。
群れをなすハーピーたちが待ち構えているはずだ。
持続的な大規模対空手段を用意するまでは。
ロジャーは軽々しく進もうとはしなかった。
彼は即座に引き返すことを決意した。
最速で地下キャンプへと戻った。
……
その後の日々。
ロジャーはカエル人の集落には行かなくなった。
代わりにハーピーの領域を時々襲撃することにした。
この過程で。
彼は類角魔たちの分類を行った。
キツツキさんを含め。
ロジャーはエリートの潜在能力を持つ5名の類角魔を戦闘グループに選んだ。
残りは地下キャンプに残し、後方支援の仕事を任せた。
仕方がない。
これらの部下は追風の小径のこの二種の魔物と戦えば死んでしまう可能性が高かった。
ロジャーも足手まといを連れて行きたくはなかった。
これこそが魔界という種族の微妙なところだった。
生まれながらの血統により、彼らは普通の生物より強い基本能力を持っている。
しかし厳格な序列と狭い昇進ルートのため、彼らの実力の向上は非常に遅い。
そして長い狩獵の過程で。
ペースについていけない者は。
必然的に淘汰されるしかない。
後方支援を任せることは。
ロジャーの最後の優しさだった。
……
二週間後。
ロジャーは再び装備を整えて出発した。
地下キャンプで。
彼は何度もキツツキさんに念を押した:
「計画はすべて覚えたか?」
キツツキさんは流暢な共通語で答えた:
「問題ありません、ご主人様!」
ロジャーはまだ不安そうな表情を浮かべていた:
「じゃあ、一度変身してみせてくれ。」
「はい、ご主人様!」
キツツキさんは即座に変身した。
見覚えのある黒いドレスの少女が現れた。
彼女はドレスの裾を持って一回転し、ロジャーに完璧なメイド礼をした。
傍らの類角魔戦士たちは思わず横目で見た。
ロジャーは胸を叩いて足を踏み鳴らした:
「そうじゃない!」
黒いドレスの少女は一瞬戸惑い、やっと気づいた様子で、もじもじとしながら變身術のクールダウンを待った。
次の瞬間。
彼女の姿は急に大きくなった。
青緑色の滑らかな肌を持つカエル人の大男に変身した!
「時は金なり!」
「出発だ。」
この者がまた何か変なことを始めそうで心配になり。
ロジャーは急いで行動開始の命令を下した。
……
風光明媚な午後。
ハーピーの巣が点在する渓谷で。
突然、一匹のハーピーの悲鳴が響き渡った!
昼寝をしていた姉妹たちは不満げに目を向けた。
すると、とても卑劣なカエル人が弓矢を持って彼女たちの巣を乱射しているのが見えた!
しかも火矢を使っていた!
瞬く間に。
射られたハーピーの巣は激しい炎に包まれた。
一石が千波を起こすように。
無数のハーピーが悲鳴を上げながら飛び出してきた。
そのカエル人は弓矢を投げ捨て、全力で逃げ出した。
「逃走術」と「急行軍」の効果で。
その上半身裸のカエル人は誰よりも速く走った!
ハーピーたちは一斉に矢を放ったが外れ、それでも諦めずに追いかけた。
しばらくすると。
前方にカエル人の見張り所が見えてきた。
事情を知らないカエル人たちは銛を持って飛び出してきて、ハーピーたちと話し合おうとした。
しかし一度誤解が生じてしまえば、簡単には説明がつかないものだ。
素晴らしい混戦がここに幕を開けた。
……
「一線天」付近。
集落と神殿の修復に伴い、この地のカエル人の数は大幅に減少した。
敵襲の合図が発せられた。
次々とカエル人の同胞たちが銛と長槍を振りかざして応戦に向かった。
これがロジャーにとって好機となった。
彼は暗影斗篷を身にまとい。
黒い草むらを一瞬で通り抜け、最後には小川に飛び込んだ。
……
「ヒント:次元界-灰沼を発見した」
……
「いい名前だ!」
「古より沢地には兄弟あり」
ロジャーは興奮する気持ちを抑えた。
彼は優れた知覚と洞察力を活かし、周辺環境の偵察を行った。
灰沼の環境は大濕地とよく似ていた。
大量の水域と水生植物群が大部分の面積を占めていた。
陸地の面積はごくわずかだった。
以前なら、ロジャーは少し厄介に感じたかもしれない。
しかし曲風マスターの辟水珠があれば。
この地形は、まるで我が家のようなものだ。
ロジャーはすぐさま水中へと飛び込んだ。
今回の水しぶきは極めて小さく抑えられた。
……
灰沼の面積は広大だった。
次元界として、その面積は翡翠園をはるかに超え、大濕地よりも大きいかもしれない!
ここはまさにカエル人の天国だった。
ロジャーが適当に泳いでいくだけで、カエル人の集落を見つけることができた。
興味深いことに。
カエル人たちは水から離れられないが、集落はすべて陸地に建てられていた。
ロジャーがある集落を探索している時。
大量の人型生物の骸骨を発見した。
これらの骸骨は新鮮だった。
痕跡から見て、生きたまま丸呑みにされたようだ。
これらの痕跡をたどって。
ロジャーは比較的大きな陸地で、養殖場のような建物を見つけた。
養殖場には大量の「野人」が飼育されていた。
ロジャーは野人たちの身に文明の痕跡を一切見出せなかった。
飼育されている現実に対して、彼らは無感覚のように見えた。
第六感が告げる。
これらの野人は少なくとも三世代以上飼育されてきたようだ。
これによってロジャーのカエル人集落への警戒心は一段と高まった。
「あの戦神さまもそれほど甘くないのかもしれない」
ロジャーは冷静さと忍耐を保った。
養殖場を離れた後。
彼はカエル人神殿の探索を始めた。
どうあれ、まずは「戦神」の正体を探るべきだ!
……
二日後。
灰沼の奥深くで。
隠れた水生植物の茂みの中。
ロジャーはカエル人神殿を見つけられなかった。
その代わりに、偶然「武器の達人の祭壇」を発見した!
それは灰白色の丸石を基礎とした小さな祭壇だった。
六角形の石板には複雑な文字が刻まれていた。
祭壇の上部には恩寵を表す「剣と盾」の図案があった。
下部には献祭を意味する「金と石」の紋様があった。
「サキュバス図書館」と同様に。
この小さな祭壇も前世のゲームの小さな特典の一つだった。
十分な通貨や宝石を献上すれば。
武器を丸々一つ品級アップさせることができる!
ロジャーは迷わず赤月刃(耐久性+1)を選んだ。
彼はその赤月刃を祭壇の中心に置いた。
そして「金と石」の上に原初の石と銀角を積み重ねていった。
しばらくすると。
祭壇から柔和な光が放たれた。
ロジャーはすぐに手を止めた。
まばゆい光が一瞬きらめいた。
新しい赤月刃が出来上がった!
……
「赤月刃(刀/超凡)」
「ランク:SSS」
「銳利14 堅固9 重量5 バランス8 耐久性9」
「特技壱:瞳斬り」
「瞳斬り:精力と体力を二倍消費し、刀身に三層の刀意を纏わせ、技の威力を大幅に増強し、破甲効果を付与する。制限:一日三回」
……
「特技弐:燎原」
「燎原:燎原状態時、赤月刃の刀身が瞬時に18メートルまで伸び、さらに22メートルの火元素で構成された気刃を纏う。技の威力を大幅に増強する。持続時間7秒。制限:一日一回」
……
「分身術:36」
「効果:赤月刃の耐久性が0になりそうな時、分身術内の同種武器1つを消費し、耐久性を1の状態に保つ」
……
「完璧だ!」
属性説明を読み終えて。
ロジャーは思わず飛び上がりそうになった。
分身術の存在により、赤月刃の脆弱さという欠点が大幅に改善された。
そして特技弐の燎原の出現は、さらに彼の武器庫を豊かにした!
「40メートルの赤月刀か……」
「振れるかどうか分からないな」
ロジャーは今すぐ「燎原」を試してみたい衝動を必死に抑えた。
武器の昇級が完了すると。
小さな祭壇は灰色に変わり、効果を失った。
ロジャーはこれ以上留まらず。
カエル人神殿を探す旅を続けた。
……
一日後。
比較的開けた陸地に、数十のカエル人の集落が点在していた。
その中心には。
壮大な建築群があった。
それこそがロジャーが長らく探し求めていたカエル人神殿だった!
一線天の粗末な建物と比べて。
ここの神殿ははるかに荘厳で厳かだった。
ロジャーは付近で専任の神官を発見した。
これは「戦神」が初期の混沌状態を脱し、意識的に信徒を発展させ始めたことを意味していた。
これはロジャーにとって良い知らせではなかった。
彼は慎重に神官たちの視界を避けながら。
外周の高い壁の後ろに来た。
しばらくして。
ロジャーは無事に神殿群の深部に潜入することに成功した。
前方の脇殿には。
瓦藍色の土器が並んでいた。
一隊の神官が急いで通り過ぎた。
ロジャーは忍び足で前に進み、調べてみた。
器の中は濁っていて不透明だった。
何かが泳いでいるようだった。
彼の心が動いた。
……
「第六感:スローンカエル人の産卵池を発見した」
……