133 武術家って聞いたことある?(5K購読お願いします)

……

「あなたは『マドラの涙』を一滴作成した」

「ポーション作成経験値+30」

……

「あなたは霧化スプレーを一つ作成した」

「特殊アイテム作成経験値+20」

……

濃厚な薬の香りが漂う地下室の中で。

透き通った不規則な結晶が、るつぼの出口から落ちてきた。

真っ白な陶器の皿の上に落ちた。

ロジャーは慎重にピンセットでその不規則な結晶を摘み上げた。

そして、奇妙な形をした鉄の箱の中に投入した。

次に大量の熱湯を注ぎ、そっと撹拌した。

かすかな芳香が箱から漂い始めた。

毒が広がる前に。

彼は即座に鉄の箱の蓋を閉めた。

毒液が安定するのを待って。

ロジャーは手慣れた様子で残りの部品を取り付けた。

程なくして。

『マドラの涙』を充填した霧化スプレーが完成した。

スプレーの本体は直方体の鉄の箱だ。

箱は内外二重構造になっている。

各層は隙間なく溶接されている。

箱の上部には二本の銅製の導管がある。

導管の先端にはシャワーヘッドのような粗い小さな装置が付いている。

下部の空気圧ポンプと組み合わせることで、箱の中に貯蔵された致死毒を随時噴射できる。

この設計は当然、ロジャーの記憶にある農薬スプレーを参考にしたものだ。

産卵池への対処はすでにハードモードになっているだろうと考え。

ロジャーは『マドラの涙』を使ってカエル人たちに本当の打撃を与えることを決意した!

この霧化スプレーこそが、この打撃の決め手となる道具だ。

……

「まだ足りない」

ロジャーが箱を隣の倉庫に移動させる際、ついでに数を確認した。

この十日間で。

倉庫には60台の霧化スプレーしか蓄積されていなかった。

これは彼が目標とする数にはまだまだ遠く及ばない!

「あいつらを急かさないと」

そう思い至り。

彼は倉庫を出て、長い地下通路を通ってさらに深部へと向かった。

……

前方。

広々とした地下空間で。

数名の類角魔が上半身裸で、手にした鉄槌を力強く振り下ろし、鉄板を適切な形に打ち出しては、水中で冷却していた。

シューシューという蒸気の音が絶え間なく響いている。

遠くには。

巨大な炉、開閉する送風機、溶鉄を受ける溝……

必要な設備が全て揃っていた。

ロジャーは無表情で一巡りし、彼らが怠けていないことを確認すると、催促する気持ちを収めた。

……

前回、類角魔を「戦闘組」と「後方支援組」に分けて以来。

戦闘組に入れなかった部下たちは、真面目に転身の道を歩み始めた。

まず。

彼らは地下キャンプを十倍に拡張し、多くの基礎設備の原型を構築した。

次に。

天賦の方向性に従って、彼らは一連の自己発見を始めた——

鍛冶が得意な者は鍛造を。

器用な者は裁縫を。

料理の上手い者は料理人を。

といった具合だ。

それぞれの部下が新たな居場所を見つけた。

これらの出来事は、ロジャーが春日谷から戻る前に起こっていた。

ロジャーが戻ってきた時。

目にしたのは小規模なダンジョンと、小さいながらも完備された設備の枠組みだった。

彼が「スプレーを製作せよ」という指令を下すと。

後方支援組の面々は精密な機械のように素早く動き出した。

ロジャーは当初、「霧化スプレー」を作り上げるには寶石都市の上級鍛冶屋の助けを借りる必要があると考えていた。

しかし意外なことに。

鍛冶の天賦を持つ二人の部下がロジャーの要望を真剣に聞いた後、一晩で設計図を仕上げてきた。

翌日。

彼らはさっさとプロトタイプまで作り上げてしまった。

そして三日目から。

品質の安定したスプレーが生産ラインから次々と生み出されるようになった。

これにはロジャーも、魔界の者こそ最高の工具人だと感心せざるを得なかった。

秩序と服従。

それは彼らの血に刻まれた天性なのだ。

……

「今のペースでいいよ、無理する必要はない、換気に気をつけて」

「資材が足りなくなったら浮島に行け」

「莎爾の執事とは知り合いだろう、我々の位置を露見させなければいい」

ロジャーは烏古に念を押した。

「鍛造エリア」を離れようとした時。

遠くの。

通路の影から、愛らしい小月熊が姿を現した。

ロジャーは歩み寄った。

琴は彼の匂いを嗅ぎつけ、小走りで近づいてきた。

近くまで来ると、彼女の体が少し捻れたが、ロジャーは急いで制止した:

「変身しちゃダメ」

「自分の部屋に戻ってから変身するって約束したでしょ?それに服も着なきゃ」

小月熊は不満そうに「はい」と答えた。

彼女はロジャーの周りを二、三歩這い回って、口を開いた:

「今日のパトロール任務を終えましたよ」

「昨日と同じで、この付近に魔物はいません」

ロジャーは無言で笑った。

魔物がいるはずがない。

これほど濃密な魔界の気配がここにあるのに、誰が自ら死地に飛び込むだろうか。

しかし彼は真面目な表情で言った:

「ご苦労様、でも明日のパトロールでも油断してはいけないよ」

琴は力強くうなずいた:

「わかっています」

二人はしばらく雑談を続けた。

「先に部屋に戻っていて、後で少し用事があるから」

「服を着るのを忘れないでね」

ロジャーは特に念を押した。

小月熊は適当にお尻を突き出し、いつもの小さな足取りで自分の部屋へと向かった。

彼女の後ろ姿を見つめながら。

ロジャーは瞑想に入った。

……

この数日の接触で、ロジャーの以前の判断はほぼ確信に変わった——

琴は純真で繊細、親しみやすくも自立した少女だ。

純真さはドルイドの天性だ。

繊細さは恐らく失明が原因だろう。

親しみやすさとは、彼女の性格が良く、人懐っこいということだ。