第72章 激しい戦い、降龍掌の突破（月票を）

許炎は確かに実力が弱くはなかったが、降龍掌法は剛猛無比であるものの、戦闘経験では当然ながら血無心には遠く及ばなかった。

降龍掌を繰り出し、頭上に隙が生じた瞬間、許炎は胸が締め付けられ、問題の所在に気付いた。

しかし、この一瞬の隙は、戦闘経験豊富で生死を賭けた戦いを幾度も経験してきた血無心にとって、生死と勝負を決する十分な機会であった。

空中に身を浮かべ、長刀が冷たい光を放ち、半空から斬り下ろされた。

その瞬間、許炎は頭皮が粟立ち、全身の毛が逆立つのを感じ、強烈な危機が突如として襲いかかった。この一瞬で、掌を戻して防御するのはもう間に合わなかった。

脳裏に思わず八卦図案が浮かび、危機の瞬間、霊光が閃いたかのように、彼は足を交差させ、身を翻すと同時に、その場から消えた。

次の瞬間、すでに一丈ほど離れた場所に現れていた。

轟！

地面に一筋の溝が刻まれ、血無心の一刀が地面に深く斬り込んでいた。

彼の心は沈んだ！

このような危機的状況で、相手がよけられるとは、そしてあれは一体どんな身法なのか？

許炎は今、冷や汗を流しながら、心臓が激しく鼓動し、気血が沸騰し、一匹の巨龍が彼の周りを巡り、その威勢はますます強大になっていった。

先ほどの一瞬、彼はあやうく死ぬところだった！

もし危機の瞬間に、脳裏に八卦図案が浮かび、突然の悟りを得て、新しい身法を会得していなければ、あの一撃は必ず避けられなかっただろう。

今、彼は驚きと怒りに震えていた。

身を翻すと同時に、その場から消え、まるで瞬間移動のように、一瞬で血無心の側面に現れ、降龍掌を轟然と繰り出した。

瞬間移動の術！

轟隆！

血無心は鋭い眼差しで、長刀を振るい、刀術を展開し、冷たい刀気が縦横無尽に交差し、絶え間なく迫りくる中、強大な実力で、次々と降龍掌力を打ち消していった。

許炎は瞬間移動の術を使って、絶えず位置を変えて躱すことを余儀なくされた。

一筋また一筋の吸血鬼絲が、血無心の攻撃に合わせて、彼の体内から絶えず広がり、周囲を覆い、まるで巨大な網を形成するかのようだった。

許炎は厳しい表情で、相手の実力が自分よりもやや上回っていることを認識した。

特にその凶悪な刀術、陰冷で怪異な気配は、非常に不気味だった。