第72章 激しい戦い、降龍の境地を突破(月票を求む)_2

「まずい!」

血無心は顔色を変え、身を躍らせてこの一撃を避けた。

轟!

また一匹の巨龍が轟音と共に襲いかかってきた。

続いて、次々と巨龍が襲来し、それぞれが凛々しい威圧感を放っていた。血無心は胸が締め付けられる思いで、驚愕の表情で許炎を見つめた。

「まさか、突破したのか?」

なんという怪物だ!

許炎は胸の悪気を吐き出し、両目に鋭い光を宿した。悟ったのだ!

降龍掌が限界を突破し、新たな段階へと踏み込んだ。

「その怒りは天地を驚かす。今の私では、龍形掌力を本当の意味で怒らせることはできない。真の'怒り'の気勢を持たせることはできないが、別の方法でこの怒りを表現することはできる!」

許炎は降龍掌力の連撃に晒される血無心を見つめた。ずっと押され気味だったが、今度は自分の番だ。

どこからか現れたこの武者、恐らく先天境の者に、降龍掌の強さを見せつけてやろう。

「今の私の降龍掌は、第二重だろうか?降龍掌の境地を突破し、第二重に踏み込んだ!

「残念ながら、私はまだ気血境で、第二重の本来の威力を発揮することはできない。

「だが、この相手を倒すには十分だ!」

許炎は心中で悟った。自分は降龍掌を第二重まで修行したのだと。

轟轟!

十八匹の巨龍が血無心に向かって襲いかかった。血無心が凛烈な刀気を放ち、掌力を打ち消そうとした瞬間、彼の心臓が突然跳ねた。

危険!

強烈な危機感が一瞬にして湧き上がった。

生死の危機の中で磨き上げられた戦闘経験により、彼は即座に気を操る飛行術を使って空中へ飛び上がり、刀光を巻き起こして連撃から脱出しようとした。

しかし、もう遅かった!

轟音が一つ響き渡った!

十八の降龍掌力が襲いかかった瞬間、突如として全てが爆発し、巨龍が炸裂、狂暴な威力が一瞬にして血無心に襲いかかった!

血無心は顔色を変え、低く叫び声を上げ、陰気が体の周りを渦巻き、長刀が幾重もの刀気を巻き起こして、この猛烈な狂暴な威力を防いだ。

彼は十八匹の巨龍が瞬時に炸裂し、このような狂暴無比の力を凝縮できるとは思いもよらなかった。

「おかしい!

「これは普通の武者ではない。こんな功法があるはずがない?」

內域でさえ、宗師でも放った掌力を、必要な時に突然爆発させることなどできない。

一度放った掌力を、どうやって自在に操れるというのか?