第36章 加入(読者の皆様、国慶節おめでとう!)

「これは……繭で傷を治療する能力なのか?」

琳は様々な神秘に対する受容力が強く、すぐに状況を推測した。

彼女は一歩前に進み、その大きな繭を見つめ、顔に喜びの笑みを浮かべた。

「よかった、この人は無事だわ、主の神託はまだ完遂できる……」

彼女は繭の中に、何かの光源があるのを見た。それは人型の影を映し出し、かすかに女性だと分かった。まるで胎児のように、両手で膝を抱え込んでいた。

しかし、次第に強くなる心臓の鼓動とともに、黒い人影の背後から無数の影が蠢き、急速に広がり……奇形の翼へと変化していった。

その人影も奇妙に変形し、口器が長くなり、体が異形化し、まるで昆虫へと進化しているかのようだった……

「まずい……これは……汚染?」

琳は表情を引き締めた。相手が重傷により理性を保てなくなり、魔物へと変貌しつつあることを悟った。

実際、オリヴィアの変化は、以前靈性を使い果たし、儀式を行ったことと関係があった。

このまま続けば、繭から出てくるのは、もはや彼女ではないだろう。

「なるほど、主は全てを見通していた、これこそが魂を救う真意なのね?」

琳は悟ったように言った:「彼女は自分の道の果てにある恐ろしい存在に引き寄せられ、深淵に溺れている。主の光輝によってのみ、救済を得ることができるのだわ……」

彼女は自分がすべきことを理解した。

琳はすぐに儀式の準備を始め、虚妄の霊に祈りを捧げた:

「未知をさまよう虚妄の霊よ、絶対中立の存在よ、沈黙の観測者よ……」

「どうか恩寵を下し、目の前のこの迷える魂をお救いください!」

……

「これは私の計画ではなく、ただ少し遅れてしまっただけで、もう少しで間に合わなかったと言えばいいのかな?」

アーロン・ソトスは心の中で呟きながら、この儀式を受け入れた。

彼は前方の巨大な繭を見つめ、目に驚きを宿しながらも、夢から生まれた神秘エネルギーを操り、繭の中へと注ぎ込んだ。

「主に感謝を!」

琳はその変化を感じ取り、光る繭の中を見つめた。恐ろしい黒い影は徐々に消え去り、再び人型へと戻っていった。

ビリッ!