第42章 罠(推薦お願いします)

「この拠点の邪教徒の実力は、確かに強くない……彼女たちに注意を促す必要はない。自由に計画を立てさせて、実戦経験を積ませよう」

アーロンは黒日の拠点内を這いまわりながら、この拠点内の黒日教徒の実力を把握し、すぐにその場で見物することを決めた。

……

翌日。

ディアート、アオギリ大通り。

錆びた看板が横たわり、そよ風が吹き、古い新聞紙が舞い上がる。

'赤髪'のレムは退屈そうに探査任務を遂行していたが、突然目を輝かせた。

彼は十四、五歳ほどの少女が、食料の袋を抱えて、とある建物に入っていくのを目撃した。

「あの人は...琳か?成長して背も伸びたけど、あの顔は間違いない」

レムは教団の指名手配犯に本当に出くわすとは思わず、興奮を隠せない表情を浮かべた。

「もし彼女を【黒日】様に捧げることができれば、主は私を'燃える子'に、あるいは'闇追い'にまで昇進させてくれるかもしれない!」

彼は唇を舐め、抑えきれないグリードを顔に浮かべた。

しかしすぐに、レムは自分に言い聞かせた:「いけない!この女は不気味だ。月の眷属で、かつて血月の惨事を引き起こし、彼女の手にかかった不焚者も少なくない...急いでマース様に報告しなければ!」

レムは身を低くし、闇の中に潜んだ。

彼は気付かなかったが、角にある古い蜘蛛の巣が、その時軽く揺れていた。

目に見えない振動が糸に沿って伝わり、建物の中まで届いた。

オリヴィアは閉じていた目を開いた:「あの人は去った。見たところ、かなり慎重な様子...これから、あの邪教徒たちが総出で来るでしょう。私たちが仕掛けた罠が効果を発揮することを願います...」

「残念ね...すぐに攻めてきて、私に楽しみを与えてくれると思ったのに」琳は自分の手を惜しむように見つめながら言った。

「楽しみは終わり、これからは大きな戦いよ」

オリヴィアの表情は今までにないほど固く決意に満ちていた。

以前の弱々しく、流されるだけの彼女とは違い、今の彼女には信念があった。今回は、信念のための戦いなのだ!

「彼らの戦力は、だいたい把握できているわ。燃える子が一人、不焚者が三、四人...彼らは絶対に、私にあなたがいることを想像できないでしょう」