一通り探り出した後、オリヴィアと琳はこの'怪異物'の使い方を大体理解した。
その能力は非常に強力で、主に'活性化'!数百メートル以内のすべての生命体、さらには無生物までも活性化し操ることができる。
例えば……先ほど椅子を活性化させ、椅子から杖を'生み出した'のだ。
同時に、血肉魔法や治癒能力も備えている。
言わば、この杖を持っていれば、琳は大祭司とも戦えるほどだ。
これは彼女たちの現在のレベルを完全に超越した超常の品だ!
そして、浄化の影響を受けたためか、その副作用はそれほど強くない。
「うん、これを'血肉の杖'と呼ぼう。副作用については大体分かった……持ち主と周囲の人々が徐々に物への執着を持つようになり、それは次第に深刻化し、消すことも治すこともできない……手袋をして持っても無駄だ。」
琳は血肉の杖を撫でたい衝動を抑えながら、視線を強制的に逸らし、震える声で言った。
「確かに……副作用はそれほど強くない。効果に比べれば、むしろ無視できるほど……意志さえ強ければ、強ければ……」
オリヴィアは咳払いをして「早めに片付けましょう……」と言った。
琳は細長い箱を持ってきて、箱が閉まった瞬間、二人とも大きく息を吐いた。
「これは我が主の品です!」
琳は考えながら、厳かな口調で言った。
杖には主に紅月の力が宿っているが、鍛冶師は虚妄の霊だ!
「はい、これは我が主の恩寵です!」
オリヴィアは喜色満面で言った。
「我が主に捧げたいのですが、まだ我が主は私たちの実体の捧げ物を受け入れてくださらない……」
琳はため息をついた。
……
猩紅、血……
古木、分岐、吊るされた内臓……
高い夜空に、一つの猩紅の目……
「ふぅ……」
アーロンはベッドから起き上がり、耳を擦った。耳鳴りを感じたが、徐々に収まっていき、少し休むと随分楽になった。
「紅月の影響か?」
彼は呟いた。「汚染は洗い流されたが……精神への印象と影響は、自分で克服しなければならない……」
「紅月と渡り合えたなんて、私の潜在的な神秘の位格は、かなり高いということか……まあ、夢の中でだけど。」
今回の琳の冒険は、実に無謀すぎた。