第37章 イヴの化身計画(推薦票を!)

死神ヘラ?

イヴは心臓が跳ねるのを感じた。世界樹の伝承の中で、それに関連する記憶が一気に浮かび上がってきた。

ヘラ、死神と冥界の主とも呼ばれ、死亡、老衰、疫病を司る古代の真なる神であり、中級神力の頂点の力を持つ、極めて神秘的な存在だ。

伝説によると、彼女は冥界のどこかに住んでおり、ほとんど真なる神たちの争いに参加せず、神職が世界樹とほぼ相反するにもかかわらず、千年前の諸神の戦いにも加わらなかった。

もちろん、彼女が諸神の争いに参加しなかったのは、古代の戦いで重傷を負い、ずっと療養していたからだという噂もある……

しかし、負傷していても、誰も冥界の主に手を出す勇気はなかった。

冥界において、ヘラは無敵の存在だった。

それ以外に、一つ明確なことがある。それは生命の魂以外に、この真なる神は信仰の争いに興味を示さないということだ。彼女の使徒たちがセイグス大陸を歩き回ることは稀だった。

「ヘラの魂貯めの宝珠がどうしてエルフの森に流れ着いたのだろう?」

イヴは不思議に思った。

しかし、さほど意外ではなかった。

セイグス世界では、真なる神たちは自分の持ち物を使徒たちに神器として下賜することがよくあった。

そして各勢力の争いの中で、神器が失われることも珍しくなかった。

真なる神が特に重要視している神器でない限り、一般的な神器が失われても真なる神は取り戻そうとはしなかった。

結局のところ、一つの神器には神霊の神力値がほんの数点しか宿っていないかもしれず、また神器の中の神力は神職の力を含む神血の結晶ではないため、力の強い真なる神たちはあまり気にしていなかった。

このわずかな神力値のために大騒ぎして探し回るのは、割に合わない。

そしてその結果として、セイグス世界の非神の高位戦力の間で神器が氾濫することになった……

ここまで考えて、イヴは微笑んで、再びこの魂貯めの宝珠を手に取った。

案の定、深く感知してみると、その中にヘラの神力値が5点含まれていることがわかった!

イヴは少し喜んだ。彼女とヘラの神職は相反するものの、この宝珠の中の神力を吸収すれば、3点の自然神力に変換できる!

しかし、少し考えた後、彼女はその考えを諦めた。