第51章 イヴの疑問(推薦票を!)

「サミールです。彼は生き残りのエルフ族を見つけました」

サミールの意識に触れると、イヴはすぐに事の顛末を理解した。

数十日の旅を経て、この敬虔な老祭司さまは森と山々を越え、ついに暗黒山脈の片隅で、かつてのエルフ王国の多くの種族の一つである烈火の種族を見つけ出した。

神跡と神託を示した後、彼はこのエルフの部族の信仰を無事に再び呼び覚ますことができた。

神格空間に散りばめられた信仰のフォトンを感じながら、イヴは満足げだった。

信仰を取り戻したばかりで、これらの信者のほとんどは淺信者であり、族長のフィロシルと一部の古のエルフたちだけが敬虔な信仰レベルに達していたが、それでも良い始まりだった。

烈火の種族は疾風の種族とは違い、このような結果が得られただけでも、イヴは喜ばしく思った。

そして信者たちの祈りに耳を傾け、彼らの記憶を通して彼らのここ数年の生活状況を見た後、イヴの心はより一層感慨深くなった……

彼らは各地を転々とし、人間とオークの狩獵隊から身を隠し続けた。食料が不足し、最も厳しい時期には草の根や木の皮で飢えをしのぐしかなかった……

移住の途中で倒れた年老いたエルフがどれほどいたか、敵との戦いで犠牲になった若者がどれほどいたか、また幼いエルフたちが夭折したり、他種族に捕らえられたりした数がどれほどあったか、誰も知らない……

多くのエルフの部族の中で、人口が一万近くいた烈火の一族は数えられる大部族の一つだったが、今では三百人にも満たず、その大半が老弱病残で、平均実力は黒鉄中位にも達していなかった。

この千年の時の流れの中で、エルフ族はあまりにも多くの苦難を経験してきた。イヴは、このまま続けば、恐らく百年も経たないうちに、エルフは完全に歴史となってしまうかもしれないと疑わなかった。

「お前たちは十分に耐えてきた。私は世界樹の伝承を継承した以上、必ずお前たちを守護しよう」

イヴは長いため息をつき、数点の神力値を抽出し、虛空を越えて授けた。

イヴの神力が与えられると、信仰を取り戻した炎族の民たちは、突然神聖な光が自分たちの上に降り注ぐのを感じた。温かく柔らかな光に包まれ、体内のあらゆる病や痛みが一瞬にして消え去った。