フィレンツェを奪還してから二日が経過した。
プレイヤーたちが正式に安定した転送陣を確立し、最初のメインクエストを完了した後、続くストーリークエストも始まった。
それは昔の聖都を深く探索し、エルフ文明の歴史を探し求めることだった。
しかし、今回の探索クエストは、すべてのプレイヤーが受け入れたわけではなかった。
戦闘好きなプレイヤーの一部は、レベル11に上がった後、安全區域を離れ、より広大な世界へ冒険に出かけた。
簡単に言えば、モンスター退治でレベル上げをするということだ。
『エルフの国』は他のゲームとは異なり、この「VRゲーム」の戦闘システムは非常に自由度が高く、プレイヤーたちがルールに慣れた後、現実に極めて近いこの戦闘モードをすぐに気に入った。
このようなゲームで冒険することで、彼らはまるで本物の傭兵やハンターになったような体験ができた。
それだけでなく、戦闘に慣れたプレイヤーの多くは、現実世界に戻った後、現実での対応力や反応速度も向上したことに気付いた。
ゲームで学んだ技を使って強盗を取り押さえたという話まで聞こえてきた……
そして、これによってプレイヤーたちはさらに戦闘に熱中するようになった。
さらに、安全區域外の広大な森は、プレイヤーたちにそのような可能性を提供した。
安全區域の外では、エルフの森に数多くの魔獣が存在し、主に黒鉄級が中心で、プレイヤーたちの練習に適していた。
特に黒鉄下級のモンスターたちは。
もちろん、森には強力な白銀生物も少なくなかったが、そのような存在は通常、より北方の森で活動していた。
そして噂によると、最北には黃金級や伝説郷の強大な生物までいるという。
もちろん、そのような伝説の存在は現在のプレイヤーには想像もつかないものだった。
これらの情報は、プレイヤーたちが知恵を絞り、あらゆる手段を尽くしてアリスの機嫌を取った結果、彼女から得たものだった。
アリスは強大な野獣の痕跡を見分ける方法や、レベルの高い魔獣を避ける方法なども教えてくれた。
これらすべては、アリスとプレイヤーたちの関係改善のおかげだった。