「なぜこんなに早く新しい装備が出たんだ?」
プレイヤーたちは顔を見合わせた。
「べんとうさまのレベルアップのせい?」
「まさか...このゲームの装備交換はプレイヤーのレベルアップと連動してるのか?昇級すると新しい装備が解放される?」
「くそっ、俺は今エピック級の装備と交換したばかりで、貢獻度が全部なくなったのに!」
「やばい...また肝臓が痛む。」
「クソ運営め、なんでこんなに急いで装備をアップデートするんだ?少し休ませてくれよ...」
「早く新しい装備を見てみよう!」
彼らはクソ運営を呪いながら、システムの交換所を開いた。
案の定、装備の交換欄に新しい装備が追加されていた。
力系のものもあれば、魔法系のものもあり、靴から鎧、魔法のローブ、武器まで揃っていた...すべて黒鉄中位の装備だった。
ただし、白色普通、青色レア、紫色エピックの三つの品質レベルのみで、金色伝説は出品されていなかった。
見た目では、これらの装備は黒鉄下級の同じ品質レベルのものとあまり変わらなかったが、装備評価では、同じ品質の黒鉄下級装備よりもかなり高かった。
「エルフの国」の武器装備は具体的な属性情報を表示しない。一般的なネットゲームでよくある「ダメージ+5」「破甲+10」「防禦+20」などは一切ない。
これは「エルフの国」というゲームが不確実性に満ちているためで、単純な数値だけでは何も説明できず、具体的な属性で装備を区分するのは適切ではない。
うん...これはプレイヤーたちの考えだった。
ただし、具体的な数値はないものの、青色レア以上の装備には特殊効果があり、この効果は見た目だけでなく、特性にも表れる。
例えば「不屈」。不屈効果を持つ装備は見た目がより輝かしく、使用時もより頑丈で耐久性がある。
弁当隊が獲得した青色レアの人間装備は、システム鑑定後に「不屈」の特性があると評価された。
一般的に、装備が希少であればあるほど、特殊効果も多く、同時により強力になる。
鹹ちゃんが交換した金色伝説レベルの黒鉄下級デーモンスタッフには、「高速詠唱」「魔法効果強化」「瞑想加速」という羨ましい三つの特性があった。
数値が曖昧なのは武器装備だけではない...
プレイヤーの個人ステータス画面には依然として生命力、魔力値などの数値バー、さらには體力、力、敏捷性、魔力という四大属性値がある。
しかし実際の戦闘では、プレイヤーたちはこれらの数値が参考程度にしかならず、真の戦闘力とはならないことに気付いた。
運が悪いときは、相手に急所を一突きされただけで、ライフゲージが一気に底をつくこともある。
そして...これによってプレイヤーたちは、このVRゲームがより現実的で面白いと感じるようになった。
結局のところ、現実も不確実性に満ちているものだから。
装備には具体的な属性はなく、代わりに装備評価がある。
一般的に、評価が高ければ高いほど、装備の品質も良い!
そして装備の評価は個人の戦闘力評価に計上される。
プレイヤーたちは新しく追加されたこれらの装備を見た後、それらと以前の装備の評価ランキングがおおよそ:
白の黒鉄下位<青の黒鉄下位<白の黒鉄中位<紫の黒鉄下位<青の黒鉄中位<紫の黒鉄中位<金の黒鉄下位
そして交換に必要な貢獻度の量も評価のランキングとほぼ同じで、おおよそ:
白の黒鉄下位<青の黒鉄下位<白の黒鉄中位<紫の黒鉄下位=青の黒鉄中位<紫の黒鉄中位<金の黒鉄下位
紫色エピックの黒鉄下級装備のランキングがまだ上位にあることを見て、交換したプレイヤーたちはやや安堵した。
少なくとも...彼らの交換が無意味ではなかったことが保証された。
ただし、同じ貢獻度で評価の高い青の珍品黒鉄中位装備と交換できることを知ったとき、心の中でとても損した気分になった...
「くそっ、もう少し待ってから交換すれば、直接青の珍品の黒鉄中位セットと交換できて、評価ももっと高かったのに...」
あるプレイヤーがため息をついた。
「まあまあ、少なくとも...私たちの紫色エピックには二つの特殊効果があるけど、青の珍品の装備は一つしかないからね。」
別のプレイヤーが自分を慰めた。
特性はやはり重要で、良い特殊効果を持つ装備は、常にプレイヤーたちに人気がある。
ただし、イヴが当初装備に特殊効果を付与する際、ほとんどランダムで追加していた...
うん、これは決して彼女が怠けていたわけではなく、プレイヤーたちの興味を引き立てるためだった。
交換した装備をシステムから取り出す前は、その装備が何個の特殊効果を持っているかだけが表示される。
装備を取り出してはじめて、自分の装備の特殊効果が何なのかが分かる。
つまり、交換した装備の特殊効果が良いかどうかは、運次第ということだ...
うん、オウ洲人のゲーム。
もちろん、金色伝説の装備は例外だ。
すべての金色伝説装備は、最高の特殊効果を持ち、どんな特殊効果かも事前に明示されている。
そしてこの時、出品されているすべての装備の中で、評価が最も高いのは依然として黒鉄下級の金色伝説だということに気付いた人もいた。
これに彼らは感嘆せざるを得なかった:
「さすが金色伝説だな...黒中級の紫裝備でさえ、黒下級の金装備には及ばないとは!」
「やっぱり金持ちのおもちゃだよね...」