第137章 なんだ、お前か

林逸は唐韻が走り去るのを見つめながら、携帯を取り出して楊懷軍に電話をかけた。

「楊さん、どこにいるの?」

電話はすぐに繋がり、林逸は尋ねた。

「一中の裏の王家小路にいるんだが...おい林逸、今なんて呼んだ?楊さん?なんか違和感あるんだけど」

楊懷軍は言った。「軍さんかハンターって呼んでくれ。楊さんはやめてくれ。そんなに年寄りに見えるか?」

「わかった、じゃあ軍兄さんと呼ばせてもらうよ。外では僕の方が年下だし、軍さんはちょっと...」

林逸は言った。「着いたよ。一中の正門前のバス停にいる」

「すぐ行く」

楊懷軍は答えた。

しばらくすると、パトカーが林逸の前に停まり、楊懷軍が窓から顔を出した。「林逸、乗れ!」

林逸は頷いて助手席に座った。楊懷軍はゆっくりと車を発進させながら言った。「お前がくれた薬、本当に効くな。一日飲んだだけで、夜は痛みが和らいだぞ!」