あっという間に。
今日は齊明が転生してきて七日目だった。
今夜で七日の期限が切れる。
昼。
「ディン!」
「青雲練気訣が二倍増幅の下で連続三日間の放置修練により、修為が練気三層初期まで上昇した。」
ゴォン!ゴォン!
すぐさま。
齊明の体内の'青雲練気訣'が自動的に運転を始め、周囲の靈気が猛烈に彼の体内に流れ込み、全身の経脈を巡り、練化されて霊力となった。
丹田の中。
すでに三つ目の青雲気旋が凝結していた。
修為が突破。
'練気三層初期'に達した。
「ディン!」
「あなたは'血煞洞窟'ゲームダンジョンで三日間放置し、ダンジョンを三回クリアし、獲得:血煞幡練製法門、血煞厲鬼符一枚、下品霊石六十個。」
「よしよしよし。」
齊明は大喜びの表情を浮かべ、「ついに練気三層に達した。どう考えても'外門試験'の基本要件は満たしたから、宗門から追放される心配はなくなった。」
そう考えると。
齊明はほっと胸をなでおろした。
外の世界は危険すぎる、やはり宗門の中で安全に放置修練するのが一番だ。
バン!
突然。
部屋の扉が誰かに強く叩かれ開いた。齊明が見ると、見覚えのある人影が樽のように外から転がり込んできた。
「齊明、齊明、早く早く、急いでどこかに隠れろ。」
この樽のような見覚えのある人影は、素早く地面から立ち上がり、体についた土埃など気にもせず、齊明に向かって叫んだ。
「ん?」
齊明は一瞬戸惑い、「葉敦、どうしたんだ?何があってそんなに慌てているんだ?」
「厲飛雲のあの野郎だよ。」
葉敦は息を整えて、「もうすぐ'外門試験'じゃないか?厲飛雲が昨日練気三層初期に突破したんだ。」
「今じゃ調子に乗りまくってる。」
「すでに多くの雑役弟子が被害に遭って、何年もかけて貯めた霊石の大半を厲飛雲に奪われちまった。俺の霊石もなくなった。」
「今こっちに向かってきてるんだ。」
「早く隠れろ、絶対見つかるなよ。見つかったら、お前が必死に倹約して貯めた霊石も全部奪われちまうぞ。」
「厲飛雲か。」
齊明はその名前にやや見覚えがあった。
丁字雑役院全体で。
合計千人の雑役弟子がいて、その千人の雑役弟子の中で、ごく一部だけが修練の才能がそこそこあり、外門弟子になれる可能性があった。
そして。
厲飛雲はまさにその一人だった。
確かに。
厲飛雲は昨日練気三層初期への突破に成功した。
しかしその突破と同時に。
厲飛雲は他の雑役弟子の霊石を奪い始めた。これはあまりにも酷い仕打ちだった。みんな雑役弟子なのだから、下品霊石を数個貯めることがどれほど大変なことかよく分かっているはずなのに。
それなのに。
厲飛雲は強奪しようとしていた。
もちろん。
露骨な強奪ではない。
簡単に言えば。
霊石を渡さなければ、事あるごとに殴られる。青雲峰の門規には触れない程度に。霊石を差し出すまでそれは続く。
「俺も霊石はもうないんだけどな。」
齊明は小声で呟いた。
この数日間。
齊明は常に霊石をチャージして放置修練を続け、ダンジョンクリアで得た霊石も全て使い切っていた。今手元には'血煞洞窟'の入場料として使う下品霊石が二個残っているだけだった。
「葉敦、随分と度胸があるじゃないか、密告に来るなんて。」
突然。
門の外から嘲笑うような声が聞こえた。
齊明が見ると。
門口に。
身長約一メートル八十センチ、極めて屈強な体格で、肌は古銅色、青雲峰の雑役弟子の服を着た男が立っていた。
彼こそが厲飛雲だった。
厲飛雲の傍らには。
数人の手下が従っていた。
かなりの威圧感だった。
「厲飛雲。」
葉敦は強がりながらも内心は怯えていた。表面は強気だが、心の中は恐怖で一杯だった。「お...お前、やめろよ、ここは青雲峰の雑役院だぞ、むやみに人を殴るなんてできないはずだ。」
「葉敦。」
厲飛雲の側にいた鷹鉤鼻の手下が言った。「何を言い出すんだ?厲飛雲先輩がむやみに人を殴るわけないだろう?」
「厲飛雲先輩は'外門試験'が近いのに、みんなの修為に進歩が見られないことを心配して、貴重な時間を割いて指導してくださっているんだ。」
「それなのに感謝するどころか、厲飛雲先輩を誹謗中傷するなんて、本当に心が痛むよ。」
「ハハハハ...」
厲飛雲は大笑いした。「よく言った、よく言った。」
「お...お前ら...」
葉敦は怒りで体を震わせた。
実は。
葉敦はさっき厲飛雲に殴られたばかりで、顔は青あざだらけ、体にあった五個の下品霊石も指導の'授業料'として奪われていた。
「お...お前...」
厲飛雲は齊明を指さし、胸の前で腕を組んで言った。「早く立て、先輩が少し指導してやる。先輩の指導があれば、すぐに修為が突破できるはずだ。」
「私を指導する?」
齊明は自分を指さして、「必要ないんじゃないか。」
「余計な口を挟むな。」
厲飛雲は怒鳴った。「早くしろ、私の時間を無駄にするな。後で他の奴らも回らないといけないんだ。」
「分かったよ。」
齊明は渋々といった様子で、ちょうどこの厲飛雲で自分の今の実力を試してみようと思った。「では先輩、よろしくお願いします。」
「安心しろ。」
厲飛雲は口角を上げ、やや残虐な笑みを浮かべ、拳を握りしめると、骨がぶつかり合う音が鮮明に響いた。「先輩がしっかり面倒を見てやる。」
「齊明、気を付けろよ!」
葉敦は見るに耐えないという様子で言った。
「この齊明なら知ってる。資質最低の雑役弟子の一人だ。今でも練気一層だろう。ひどい目に遭わされるぞ。」
「そうだよな。」
「厲飛雲はもう練気三層初期だからな。齊明は殴られて、霊石も奪われるに決まってる。」
「仕方ないことだ。」
「弱い者は虐げられるんだよ。」
周囲で。
見物している雑役弟子たちが小声で話し合っていた。
「小僧、食らえ。」
厲飛雲は一喝し、両足で地を踏み、体が弾丸のように飛び出し、手を上げて一撃、拳が齊明の顔面めがけて打ち込まれた。
強い風圧を伴って。
バン!
しかし。
齊明は右手を上げ、精確かつ安定して厲飛雲の一撃を正面から受け止め、右手で厲飛雲の拳をしっかりと掴んでいた。
「お前!!!」
厲飛雲は目を見開いた。完全に驚愕していた。
「先輩。」
齊明は微笑みを浮かべ、「今朝ご飯を食べてないんですか?拳の力が女みたいに弱いですね。」
「こ...これは...」
葉敦は目を見開いた。完全に呆然としていた。「まさか...齊明が...厲飛雲の一撃を正面から受け止めるなんて。」
「厲飛雲は練気三層初期なのに、齊明は数日前まで練気一層後期だったはずだ!」
「これはどういうことだ?」
「まさか齊明も練気三層になったのか?」
周囲の。
他の雑役弟子たちも驚きの表情を浮かべていた。
「先輩、今度は私の番ですね。」
齊明は厲飛雲の腹部に蹴りを入れた。厲飛雲は我に返り、力を込めて齊明の手から逃れ、素早く後ろに跳んで避けた。
シャン!
齊明は寝台の下に隠していた骸骨法剣を一気に抜き、青雲剣術を繰り出した。初歩段階の青雲剣術とはいえ、その威力は侮れず、齊明の手にかかると、霊力の運転により、青い剣光の連なりとなった。
厲飛雲は恐怖の色を浮かべた。彼は'青雲五虎印'を修練していたが、齊明の剣光の前では全く技を繰り出すことができず、連戦連敗を重ねた。
「ギャアアアア!!!」
凄まじい悲鳴が上がった。
厲飛雲は吹き飛ばされ、胸に骸骨法剣による骨まで見える深い傷を負い、地面に倒れ込んだ。血が彼の服を真っ赤に染めていた。
場内は静まり返った。
厲飛雲の悲鳴だけが響いていた。
皆が本当に呆然としていた。
「これだけ?」
齊明は口を尖らせ、歩み寄って厲飛雲の傍らにしゃがみ込み、手を伸ばして厲飛雲の身につけていた霊石を全て掠め取った。