天源城にて。
石兆元は落ち着かない様子だった。
もう七日目になっていた。
石兆元は本能的に災難が迫る死の窒息感を感じていた。この感覚は突然現れ、何の前触れもなかったが、石兆元の強い注意を引いていた。
そして。
心が混乱する状態は更に深刻になっていた。
もはや'螭龍元精'を練化することもできなくなっていた。
「拝月教徒全員、集合せよ」
石兆元は受け身から攻めに転じることを選んだ。彼は冷たい目つきで、瞳の奥には極めて強い殺意を宿し、城主府を出て、全ての部下を召集した。
三十分後。
「我ら教主に拝謁いたします」
拝月教徒たちの集合が完了した。
「全教徒に命ずる」
石兆元は深く息を吸い込み、厳かな声で命じた。「全員、本教主と共に天元山脈に攻め入り、天啓宗の長老と弟子たちを見つけ次第、その場で処刑せよ」
「はい」
「承知いたしました!」
「……」
拝月教徒たちは声を揃えて応えた。
「出発」
シュッ!
石兆元は空を飛び、白蒙がすぐ後に続き、多くの拝月教徒たちも続いた。大半は練気境界に過ぎず、築基期は少数で、しかもほとんどが人道築基だった。
しかし。
石兆元が天源城を飛び出す前に、再び心が混乱し、体内の法力が瞬時に乱れ、空から落ちそうになったが、なんとか姿勢を立て直した。
「教主!」
白蒙が駆け寄り、心配そうな声で呼びかけた。
「大丈夫だ」
石兆元は手を振ったが、額には冷や汗が浮かび、心の中には恐怖の感情が湧き上がっていた。これは以前天啓宗真傳弟子の聶鋒雲と対面した時よりも恐ろしい感覚だった。
なぜなら。
この怪異な手段は、何の原因も見つけられず、何の痕跡も掴めず、石兆元は自分がどこを傷つけられているのかさえわからなかった。
しかし。
確かに石兆元に影響を及ぼしていた。
彼は元嬰大修士なのに。
飛行中に落ちそうになるなんて。
この状況は。
まるで健常者が歩いている時に突然理由もなく転びそうになるようなものだ。
このようなことは誰に話しても信じてもらえないだろう。
必ず体に大きな問題が生じているはずだ。
「必ず奴らを見つけ出さねば」
石兆元は心の中で叫んだ。
死の警鐘が絶え間なく石兆元の心を打ち鳴らしていた。
「決戦が始まろうとしている」