第78章 丹薬炉!

陸思雅は呼びかけたことで、本当に誰かが来るとは思わなかった。

しかし相手を見ると、ただの普通の高校生で、彼に助けを求めても効果がないどころか、かえって彼を危険に巻き込むことになりそうだった。

そのため、陸思雅は萧塵に助けを求めるつもりはなかった。

彼が余計な事に関わりたくないのも分かっていた。

しかし、怒り狂った萬飛が突然萧塵を罵ったため、立ち去ろうとしていた萧塵は足を止めた。

このとき、陸思雅は萧塵を止めようとした。

萬飛は彼女には何もできないが、高校生が萬飛と関わると、良い結果にはならないことは確実だった。

しかし彼女が口を開く前に、生涯忘れられない光景を目にした。

彼女と萬飛から数歩離れていたはずの萧塵が、突然萬飛の目の前に現れた。

手を上げて一発の平手打ち。