「蕭さん、これは……」
苗青霜はようやく我に返った。
しかし、二人の老人はすでに死んでおり、丁陽も蕭塵に殺されてしまった。もう取り返しがつかない。
青海商會は丁家を恐れてはいないが、むやみに丁家の嫡流を殺すわけにはいかない。
丁陽が死んだことで、これは死に至る怨恨となる!
彼は本当に結果を考えていないのだろうか?
「このような人間を殺すべきではないと思うのか?」蕭塵は振り返って苗青鳳を一瞥した。
「いいえ、そういう意味ではありません。ただ丁家が……」苗青霜は躊躇い、言葉を途中で止めた。
「面倒に巻き込まれたくないなら、私と距離を置けばいい。これをあげよう!」
蕭塵は手にした丹藥の瓶を投げ渡した。
苗青霜は反射的にそれを受け取り、尋ねた。「これは何ですか?」
「傷を癒すものだ。内傷外傷を問わず服用できる。私に情報を提供してくれた報酬としてだ!」