玉笛門の中は、至る所に大戦の戦火が残した痕跡があった。
本殿の入り口にある二体の雄々しい石獅子は剣気によって半分削られ、殿内の天井は打ち抜かれ、無数の穴が開いていた。
他の脇殿も同様で、崩壊するか、火事で焼かれるかして、無傷の場所は一つもなかった。
萧塵は適当に見て回ったが、見るべき場所が何もないことに気付き、そのまま裏山へと向かった。
玉笛門の裏山には一軒の屋敷があり、豪華というほどではないが、環境は良く、景色も美しかった。
萧塵はかつてここで療養していた。
しかし明らかに、ここも破壊と略奪を受け、さらに火事で焼失した形跡があった。
萧塵は荒廃した庭に足を踏み入れ、庭の中央には既に干上がった池があった。
池の周りを数歩歩いた後、彼は突然手を振り、「霊捕決」を池の上に展開した。
たちまち、干上がった池から点々と霊光が湧き出し、奇妙な光景を作り出した。
「収!」
萧塵が軽く唱えると、霊捕決は地面から湧き出た霊光を全て集め、卓球玉ほどの大きさの霊丸に凝縮した。
「霊池が干上がっても、土壌にまだ仙霊気が残っているとは!」
かつてこの池の水は全て仙霊水で、仙霊池と呼ぶ方が相応しかった。
仙霊池は萧塵が建造したもので、専ら傷の治療に使用していた。
当時の萧塵には空間収納があり、仙界の至宝も自由に取り出せたのだ。
彼が建造した仙霊池は、仙人でさえ羨むほどのもので、地球のような環境では、まさに他に類を見ないものだった。
もし今でもその仙霊池で一晩浸かることができれば、数年の修行に匹敵するほどだ!
しかし時は移り、百年以上が経過し、仙霊池は干上がり、土壌から僅かな残留仙霊気を汲み取ることしかできない。
ないよりはましというところか!
萧塵は更に奥へと進んだ。
彼の記憶では、ここには地下寝宮があり、かつてそこに修行用の陣法を設置していた。
地下室の入口に着くと、入口は完全に封鎖されていた。
「封印か?」
萧塵は眉をひそめた。
すぐに皇極化仙訣を運用し、皇道真気を掌に宿し、そっと封印に覆いかぶせた。
まるで氷雪が溶けるように、封印はゆっくりと消え、虛無と化した。
「開!」
萧塵が力を込めて押すと、五、六十年も封印されていた石門が遂に再び開いた。
ゴロゴロと鈍い音が響き、少し不気味な雰囲気を醸し出していた。