第86章 ときめき

「ピッ!」審判が宣言し、2組の勝利となった。

バックボードとボールが奇妙な形で壊れたものの、ルール通り、時間切れで2組の勝利が確定した。

2組の生徒たちは興奮してコートに駆け寄り、歓声を上げ、抱き合った。多くの生徒が興奮して周りの人を抱きしめる中、葉錯は非常に興奮したふりをして、わあわあと叫びながら蘇雅に向かって抱きつこうとした。

蘇雅は顔を曇らせて「抱きついてみなさいよ!」

葉錯は両手を広げたまま固まり、目を転がして、一秒後にわあわあと叫びながら秦浩に向かって抱きついていった。

蘇雅は彼の憂鬱そうな顔を見て、思わず「プッ」と笑いを漏らした。

雲霓はこちらで喜びのジャンプをしようとしたが、足がもつれて再び地面に転んでしまった。頭を上げると、葉錯が人々に持ち上げられ、空高く投げ上げられているのが見え、誰も自分のことを気にかけていないことに苦々しい思いを抱いた。