葉錯は大勢の人々を率いて、互いに支え合いながら、地下牢から出てきた。
山の中の軍需倉庫では、守備人たちは既に葉錯によって殺し尽くされていた。このチビ野郎たちは先ほど葉錯に銃を向けることができなかった。なぜなら、ここには大量の爆薬が保管されており、もし引火すれば島全体が吹き飛んでしまうからだ。
葉錯は今やそんなことは気にしていなかった。彼はミチコに女性たちを桟橋の船へ先に案内させ、自身はあらゆる爆薬を運び出して一箇所に積み上げ、黒色火薬の樽で導火線を作り、さらに自分のシャツのボタンに偽装した小型爆弾を中に投げ入れてから、地下トンネルを出た。
「さようなら、伊賀島!」葉錯は手を振り、桟橋へ向かった。
「伊藤様、やめてください!」葉錯が船に乗ろうとした時、突然聞き覚えのある声が聞こえた。振り返ると、桟橋の反対側で伊藤が地面に座り、腰の短剣をゆっくりと抜いているところだった。