短剣が体に突き刺さろうとする瞬間、蘇乘羽の目に侮蔑的な冷光が閃いた。すぐさま背後に手を回し、負傷した左手を剣のように指を揃えて、鋭く突き出した。指先は華展堂の右手に命中した。
華展堂は激痛を感じ、経脈がこの一撃で砕かれ、手から短剣が落ちた。
蘇乘羽は拳を構え、天下大成拳の第一式、大直の型を繰り出した。
華展堂も素早く反応し、両腕を交差して防御したが、蘇乘羽の天下大成拳はそう簡単に防げるものではなかった。
華展堂の両腕はこの一撃で骨折し、まるで車に轢かれたかのように吹き飛ばされた。空中で血を吐き出し、地面に激突して数メートル転がってようやく止まった。
華展堂、重傷を負って敗北!
「師兄!」
方晴は驚きの声を上げ、口を大きく開けたまま、信じられない様子だった。彼女が最も尊敬する師兄が、蘇乘羽に敗れるなんて?!