「このタオル、どこかで見たことがあるような?」
柳玉梅は思い出した。これは李家の坊やが今日肩にかけていたものではないか?
「これはどういうことなのかしら」
柳玉梅はタオルを取ろうとしたが、手が触れそうになった時、止まった。
彼女は奥の部屋の方を振り向いた。そこには、少女の姿が立っていた。
「璃や、もう寝たんじゃなかったの?どうしてまた起きてきたの?」
少女は何も言わなかった。
「璃や、このタオルはあなたが置いたの?」
少女は答えなかった。
「璃や、ここは位牌を置く場所で、最も大切な供養の場所なの。むやみに物を置いてはいけないのよ。タオルは本来あるべき場所に置いて、おばあちゃんが洗濯してあげましょうか?」
少女のまつ毛が震え始めた。
「じゃあ、そのままにしておきましょう。そのままで。ここに置いておくのもいいわね、ふふ、とてもいいわ」
少女は落ち着きを取り戻した。
「璃や、寝なさい。おばあちゃんはこれに触らないから。約束するわ。明日朝起きたら、まだここにあるのが見られるからね」
少女は部屋に戻っていった。
柳玉梅はため息をつき、すぐに笑みを浮かべた。さっき気づいたのだが、今回璃が怒りそうになった時、まぶたが少し震えただけで、体は震えなかった。これも進歩の一つだわ。
この何年もの間、彼らは璃の発作を避けようとしてきた。それは激怒状態の彼女が自分や周りの人々に危害を加えるだけでなく、発作の後で症状が悪化してしまうからだった。
今は璃の病状の治療が最も重要で、他のことは二の次だった。
柳玉梅はついに自分の二人の兄の位牌の後ろに、夫の位牌を見つけた。
「結局あなたを困らせてしまったわね。二人の兄さんと一緒に過ごすことになって、喧嘩はしなかったでしょうね?」
あの頃、厚かましくも自分を追いかけてきた夫は、兄たちにさんざん懲らしめられた。結婚した後でさえ、お酒を飲むたびに兄たちと言い争いになり、手が出そうになった。
違いは、結婚前は兄たちが彼にちょっかいを出していたのに対し、結婚後は彼が酔った勢いで兄たちを挑発し、厚かましくも叫んでいた:
「来いよ!殴れよ!本気で殴り殺してみろよ!殺したら妹は俺の後家になるんだぞ!」
兄たちは歯ぎしりしながら、自分が目が見えなくなって騙されたと責め立てた。