第17章_2

「お前と璃が囲碁をするのを見たから、これを出してきたわ。遊びに使って、後で自分の部屋に持って行きなさい」

「はい、じゃあ一旦私の部屋に置かせていただきます」

柳玉梅は満足げに頷いたが、客を送り出そうとした時、李追遠がまた言った:

「柳婆さん、私は幼い頃から体が弱くて病気がちなので、秦おじさんと一緒に体を鍛えたいんです」

柳玉梅は目の前の少年を一瞥した。確かに白くて柔らかそうな肌をしていて、たくましいとは言えないが、どう見ても病弱には見えなかった。

しかし、彼女はすぐに少年の意図を理解した。以前なら、躊躇なく適当な言葉で断っていただろうが、今は相手に助けてもらったばかりで...

まあいいか、少し武術を教えるくらいなら、規則を破ることにはならないだろう。他のことを教えるわけじゃないし。

「わかったわ、秦おじさんに話してあげる」

「ありがとうございます、婆さん」

「さあ、一局打ちましょう」

「はい」

子供に手玉に取られた気分で、柳玉梅は心中穏やかではなかった。本来は囲碁をするつもりはなかったのだが、結局我慢できずに一局打つことにした。

そして、彼女は後悔することになった。中盤に差し掛かった時点で、既に形勢が悪いと感じていた。

李追遠は最初、どうせ得をしたのだから柳婆さんに蹂躙されて気を晴らしてもらおうと思っていた。彼は当然のように、秦璃の囲碁の腕前は柳婆さんから教わったものだと考え、自分は老人の相手にはならないだろうと思っていた。

しかし打ち進めるうちに、彼は突然気づいた。柳婆さんの囲碁の腕前は、自分よりも劣っているということに。

自分は頭脳と計算力で何とかアマチュアの高段者レベルだが、柳婆さんは、せいぜいアマチュアの中段レベルといったところだった。

「婆さん、眠くなってきたので、もう終わりにしませんか?」

「ええ、じゃあ寝なさい」

「はい」

李追遠は立ち上がり、碁石を片付けて、碁盤を抱えて二階に戻った。

柳玉梅は部屋に入り、寝室に向かうと、秦璃は目を閉じ、あの子の言う通りに眠っていた。

彼女の顔に、慈愛に満ちた笑みが浮かんだ。

どうあれ、

うちの璃は、少女らしさが増してきている。

「うちの璃の病気は、きっと治る。必ず」

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