第22章_2

「遠くん、本当に食べちゃったよ、気持ち悪くならなかった!」

劉おばさんの作った古法のお香は、食べるものではないけれど、実際に食べても大した問題はない。そう、特に潤生のあの胃腸なら、多少の問題があっても影響はほとんどないだろう。

潤生は嬉しそうにお香を一口かじり、ご飯をガツガツと食べ始めた。その様子といったら、まるで手に持っているのがお香ではなく、ご飯のおかずになる大きなネギでもあるかのようだった。

李追遠が尋ねた:「潤生兄、味噌つける?」

「味噌?」潤生は少し考えてから、勢いよく頷いた。「うん、うん、お願い」

劉おばさんは立ち上がって台所に行き、朝食の塩味噌を小さな器に入れて潤生のテーブルに置いた。

潤生は大きなお香を取り、味噌をつけて一口かじると、美味しさのあまり眉が天まで上がりそうだった。

「遠くん、すごいね。これはお香を燃やし終わってから食べるよりずっと美味しいよ」

潤生は新しい世界を発見したかのように、食事を楽しんでいた。

李三江は白酒を一口飲んで、そんな食べっぷりの潤生を見ながら、思わず笑って叱った:

「こいつめ、今度東北の本場の味噌を何とか手に入れてやらないとな。あれは何につけても美味いんだ」

李追遠はスープを一口飲んで、李三江に向かって尋ねた:「曾祖父、東北に行ったことあるの?」

李三江は手の甲で口元を拭い、足を開いて座り、山賊のような姿勢で:

「ああ、行ったさ。あの頃な、兵隊に取られて、そのまま東北に送られたんだ。後に俺の足の速さのおかげで、東北から山海関まで逃げ延びたんだよ」

話が始まると止まらなくなり、李三江はまた酒を一口飲んで続けた:

「関内に入ってから、線路沿いに南へ向かって帰ろうと思ったんだが、まだ遠くまで行かないうちに、また兵隊に取られちまった。服を着せられて、また前線に送られたんだ。

でも今度は経験があったからな、上官が酔っ払った隙を見計らって、夜中に班の連中を連れて逃げ出したんだ。

徐州あたりまで来て、もう故郷が目の前というところで、またしても捕まっちまった。

ただ今度は早かった。三日目には俺の部隊は散り散りになった。もともと小隊長が俺たちを再編成しようとしたんだが、俺が下で一生懸命かき回して、やっと集まりかけた小隊をまた全部バラバラにしちまった。