青雲山麓。
太華道人と蘇長御は疲れ切った表情で歩いてきた。
雲霧山脈を離れてから、一晩中歩き続け、ようやく青雲道宗に戻ってきたのだ。
懐かしい場所を目にして、太華道人と蘇長御は久しぶりの笑みを浮かべた。
「師匠、次にこんなことがあったら、こっそり行くなんてことは、くれぐれも私に見つからないようにしてくださいよ」
蘇長御は少し困ったように言った。
「うるさい、うるさい」
太華道人は少し不機嫌そうだったが、蘇長御がただ冗談を言っているだけだと分かっていた。本当にこのような事態になれば、彼は必ず自分と共に行くはずだ。
「この二日間は師弟ともどもゆっくり休もう。休んだら、すぐに山を下りて小師弟の飛び剣を作るとしよう」
太華道人はそう言った。
「はい」
蘇長御は頷いた。
「そうだ、休んだら小師弟のところへ行って、最近の様子を見てきてくれ。洛塵に悪い影響を受けていないか心配だ」
「分かりました、行ってきます」
蘇長御は太華道人の言葉にもっともだと思い、承諾した。
「ああ、そうそう、小師弟が新しい絵を描いていたら、それも持ってきてくれ。上級の飛び剣を作ってやりたいんだ」
太華道人は少し気恥ずかしそうに言った。
確かに絵は葉平の飛び剣を作るためだが、やはり少し気が引けた。
「はい、努力してみます」
蘇長御も太華道人の意図を理解していた。霊精石で飛び剣は作れるが、製作には金もかかる。陣法術を組み込むにしても、すべてに金がかかるのだ。
手に入れた霊精石だけでは確実に足りない。もし葉平の絵をもう一枚手に入れることができれば、下級飛び剣どころか、上級飛び剣も作れるかもしれない。
すぐに、師弟は青雲道宗に戻った。
十数日の旅路と、この間の緊張で、二人は心身ともに疲れ果て、ゆっくりと眠りたいと思っていた。
その時、青雲道宗の一角にある草庵から、一人の女性がゆっくりと出てきた。
草庵の外で。
白い衣装をまとった女性は、二十五、六歳ほどで、しなやかな体つき、絶世の美貌を持ち、まさに紅顔の誤りと呼ぶにふさわしい。