青雲後崖。
清らかな香りが漂い始めた。
葉平は目を開いた。
彼は少し困惑し、その香りがどこから来たのか分からなかった。
しかし目を開くと、目の前は真っ白だった。
そして脳裏に数千の文字が浮かんだ。
大!大!大!大!大!大!......
葉平は少し呆然として、思わず立ち尽くした。
「小師弟、綺麗でしょう?」
やや妖艶な声が耳元で響いた。
葉平はすぐに我に返った。
シュッ!
次の瞬間、葉平は数十メートル後退し、表情は恐怖に染まっていた。
しかし目の前の女性の姿を見た時、葉平は呆然とした。
目の前の女性は、淡い青色の長裾を纏い、しなやかな体つきで、大大大大大......咳、絶世の美貌を持ち、まるで天女が舞い降りたかのようで、国を傾ける美人と言っても、それは彼女を侮辱することになるほどだった。
声は妖艶だったが、容姿や気質には少しも艶めかしさがなく、むしろ俗世を超越したような雰囲気があった。
話し方がこれほど妖艶なのに、気質がこれほどまでに超然としているなんて、想像もつかないことだった。
「大......大師姐?」
葉平は慎重に考えた後、試すように口を開いた。
青雲道宗全体で、彼が会ったことのない人は数人しかいなかった。大師姐と四師兄、そして五師兄だけで、他の人々とは食事の時に多かれ少なかれ一度は顔を合わせていた。
「師弟は私という大師姐の存在を知っていたのね?」
蕭暮雪は軽く笑い、その後姿勢を正して、自分の姿を上下に眺めた。
「師弟の葉平、大師姐にご挨拶申し上げます。」
葉平は目の前の絶世の美女が、まさか本当に大師姐だとは思わなかった。
これは少し常識外れだ。
大師兄は並外れて端正な容姿だが、まさか大師姐もこれほどの美女とは。そういえば、小師妹ちゃんも美人の素質がある。
なぜ青雲道宗は上から下まで美男美女ばかりなのか?
美の集団?
いや違う、葉平は突然心の中で首を振った。ここは隱世門派だ。隱世門派の弟子たちが並外れているのは当然のことだ。
人の容姿は変わることがあるかもしれないが、人の気質は決して変えることはできない。
目の前の大師姐は、気質を見ただけで並の人物ではないことが分かる。